さりければ/然りければ
このテキストでは、古文単語「
さりければ/然りければ」の意味、解説とその使用例を記している。
成り立ち
ラ行変格活用「さり」の連用形、過去の助動詞「けり」の已然形「けれ」、そして接続助詞「ば」が一語になったもの。
接続詞
■意味
そういうわけで、それで、そうであったから。
[出典]:
筒井筒 伊勢物語
「今はうちとけて、手づから飯匙取りて、笥子のうつはものに盛りけるを見て、心うがりて行かずなりにけり。
さりければ、かの女、大和の方を見やりて...」
[訳]:今は慣れ親しんで、自分でしゃもじを手にとって、(お米を)器によそったのを見て、(男は)うんざりして行かなくなってしまいました。
そういうわけで、例の女は、(男が住む)大和の方を眺めて...