さりけれど/然りけれど
このテキストでは、古文単語「
さりけれど/然りけれど」の意味、解説とその使用例を記している。
成り立ち
ラ行変格活用「さり」の連用形、過去の助動詞「けり」の已然形「けれ」、そして接続助詞「ど」が一語になったもの。
接続詞
■意味
しかしながら、そうではあったけれど。
[出典]:
筒井筒 伊勢物語
「河内の国高安の郡に、行き通ふ所いできにけり。
さりけれど、このもとの女、悪しと思へる気色もなくて、いだしやりければ...」
[訳]:河内の国の高安の郡に、通って行くところ(新しい女)ができたのでした。
しかしながら、このもとからの女は(この男の行動を)不快に思う様子もなく、(男を新しい女のもとへと)送り出してやったので...