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古文単語「とどむむ/止む/留む/停む」の意味・解説【マ行上二段活用/マ行下二段活用】

著者名: 走るメロス
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とどむむ/止む/留む/停む

このテキストでは、古文単語「とどむむ/止む/留む/停む」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

「とどむ」には
①マ行上二段活用
②マ行下二段活用
の用法がある。

①マ行上二段活用

未然形とどみ
連用形とどみ
終止形とどむ
連体形とどむる
已然形とどむれ
命令形とどみよ


※通常、連用形の用法のみが用いられる。
意味:他動詞

とめる、停止させる

[出典]:万葉集
「常盤なすかくしもがもと思へども世の理なれば留みかねつも」

[訳]:常磐(変わることのない岩石)のようにこのようにありたいと思うけれど、(老いや死は)この世の定めなのでとめることはできないものよ




②マ行下二段活用

未然形とどめ
連用形とどめ
終止形とどむ
連体形とどむる
已然形とどむれ
命令形とどめよ


意味1:他動詞

止める、制止する、引き止める

[出典]かぐや姫の昇天 竹取物語
「えとどむまじければ、たださし仰ぎて泣きをり。 」

[訳]引き止めることができそうにないので、(おばあさんは、)ただ仰ぎ見て泣いています。


意味2:他動詞

中止する、やめる

[出典]:古今著聞集
「それより長く猿を射ることをばとどめてけり。」

[訳]:それから長く、猿を射ることをやめたのでした。




意味3:他動詞

心や目・耳にとめる、注意を向ける、関心を寄せる

[出典]:葵 源氏物語
「常よりは目とどめて見出して臥したまへり。」

[訳]:いつもよりは目にとめて見送りながら横になっていらっしゃる。


意味4:他動詞

あとに残す、残しておく

[出典]:かぐや姫の昇天 竹取物語
「帝、かぐや姫をとどめて帰り給はむことを、あかず口惜しく思しけれど...」

[訳]:帝は、かぐや姫をあとに残してお帰りになることを、不満で残念にお思いでしたが...

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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
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