口語訳(現代語訳)
昭王が賢者を招聘しようとしました。
郭隗は次のように言います。
「昔の君主で、千金(もの大金)を側近に持たせて、千里の馬を買いに行かせた方がいました。(ところがその側近は)死んだ馬の骨を五百金で買って帰ってきたのです。
君主は怒りました。その側近が言うことには、
『死んだ馬の骨でさえ、(我々は五百金もの大金を出して)買ったのです。生きている馬ならなおさら高く買うに違いない(と周りの人は思うはずです。)千里の馬はすぐにもやってくるでしょう。』
一年もたたないうちに千里の馬が三頭やってきました。王様がどうしても賢者を招き入れたいとお考えならば、まずはこの隗から始めてください。(そうすれば、)この隗よりも賢い者がどうして、千里の道を遠いと思うでしょうか(いや遠いとは思わずに遠方からこの国に仕官しにやってくるはずです)。」と
そこで昭王は、郭隗のために新しく邸宅を築き、郭隗に師事しました。この話を聞いた賢者たちは、争って燕にやってくるようになりました。
単語・文法解説
| (※1)涓人 | 宮中の従者 |
| (※2)千里馬 | 1日で千里もの距離を走ることのできる名馬 |
| (※3)而 | 文章の接続を表す置き字 |
| (※4)況 | 「A~。いはんやB○○をや」で「Aでは~です。ましてやBでは○○でしょう。」と訳す |
| (※5)宮 | ここでは「邸宅」の意味 |
著者情報:走るメロスはこんな人
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。