かしづく/傅く
このテキストでは、カ行四段活用の動詞「
かしづく/傅く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
カ行四段活用
未然形 | かしづか |
連用形 | かしづき |
終止形 | かしづく |
連体形 | かしづく |
已然形 | かしづけ |
命令形 | かしづけ |
■意味1:他動詞
大切に育てる。
[出典]:
桐壷 源氏物語
「おほかたのやむごとなき御思ひにて、この君をば、私物に思ほし
かしづき給ふこと限りなし。」
[訳]:(帝は、第一の王子に対しては、)普通の大切になさるという程度のご寵愛で、(新しくお生まれになった)この皇子には、自分の大事なものとお思いになり
大切にお育てなさることこの上ありません。
■意味2:他動詞
大切に世話をする、後見人とする。
[出典]:敦明親王の東宮辞退 大鏡
「殿上人参りて、御遊びせさせ給ひや、もてなしかしづき申す人などもなく...」
[訳]:殿上人が参上して、詩歌管弦などのお遊びをなさったり、大切にお世話し申し上げる人などもいなくて...