論語『不憤不啓』
ここでは、論語の中の『不憤不啓(憤せずんば啓せず)』の書き下し文、現代語訳と解説を行っています。
白文(原文)
子曰、
「不憤不啓、不悱不発、挙一隅、不以三隅反、則不復也。」
書き下し文
子曰はく、
「憤せずんば啓せず、悱せずんば発せず、一隅を挙ぐるに、三隅を以つて反せずんば、則ち復びせざるなり。」と。
現代語訳(口語訳)
先生がおっしゃいました。
「自分で(考えて問題を解決しようとする)意欲がわかなければ(その者を)教え導くことはしない。(自分の考えを)言い悩んで(どう表現してよいか)悶々としていなければ(その者を)教え導くことはしない。4隅ある物事のうち1つ(ヒントを)与えてやれば(その他の)3隅を自分で考えるようでなければ、二度と教えることはない」と。
単語・文法解説
憤 | 奮い立つ、意欲をわかせる |
啓 | 教え導く |
悱 | 言い悩む |
発 | ここでは「啓」と同じ意味で訳す |