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蜻蛉日記原文全集「今日は廿三日」

著者名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

今日は廿三日

今日(けふ)は廿三日。まだ格子(かうし)はあげぬほどに、ある人おきはじめて妻戸(つまど)おしあけて、

「雪こそふりたりけれ」


といふほどに、うぐひすのはつこゑしたれど、ことしもまいて心ちもおいすぎて、例のかひなきひとりごともおぼえざりけり。

司召(つかさめし)、廿五日に、

「大納言に」


などののしれど、わがためは、ましてところせきにこそあらめと思へば、

「御よろこび」


など言ひおこする人も、かへりてはろうずる心ちして、ゆめうれしからず。大夫許ぞえもいはず下には思ふべかめる。又の日ばかり、

「などか、いかにと言ふまじき。よろこびのかひなくなん」


などあり。

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・蜻蛉日記原文全集「今日は廿三日」

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The University of Virginia Library Electronic Text Center and the University of Pittsburgh East Asian Library http://etext.lib.virginia.edu/japanese/
長谷川 政春,伊藤 博,今西 裕一郎,吉岡 曠 1989年「新日本古典文学大系 土佐日記 蜻蛉日記 紫式部日記 更級日記」岩波書店

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