辺の長さと角の大きさの関係
△ABCに
余弦定理を使うと、
これを変形すると
a、b、cは辺の長さなので当然"a>0、b>0、c>0"ですから"2bc>0"。このことから"cosA"が
・"cosA>0"であれば"b² +c² −a² >0"
・"cosA=0"であれば"b² +c² −a² =0"
・"cosA<0"であれば"b² +c² −a² <0"
この逆もまた然りです。
以上のことをまとめると、
・"cosA>0"すなわち"A<90°" ⇄ "b² +c² −a² >0"
・"cosA=0"すなわち"A=90°" ⇄ "b² +c² −a² =0"
・"cosA<0"すなわち"A>90°" ⇄ "b² +c² −a² <0"
ではこの性質を利用してなにがわかるのかというと、
三角形の辺の長さの関係によって、当該の角が鋭角か、直角か、鈍角かを判別することができます。
練習問題
△ABCにおいて、∠A、∠B、∠Cにそれぞれ対応する辺が、"a=3、b=4、c=7"のとき、∠Cは鋭角、直角、鈍角のいずれであるかを調べなさい。
∠Cについて考えるので、"c²=a²+b²−2ab cosC"の
余弦定理で考えてみましょう。
cosCの大きさを調べるためには、"a² +b² −c² "の値を確認すればよいことがわかります。
a² +b² −c² =3²+4²−7²=9+16−49=−24<0
"a² +b² −c²<0"ということは、"cosC<0"ということなので、∠Cは90°より大きい角となります。つまり∠Cは鈍角です。