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12_80 図形と計量 / 正弦定理・余弦定理

[公式]正弦定理とその証明

著者名: ふぇるまー
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正弦定理とは

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△ABCの外接円の半径をRとしたとき、次の定理が成り立ちます。



正弦(つまりサイン)を使った定理なので、正弦定理といいます。
ではこの正弦定理が本当に成り立つか証明してみましょう。

正弦定理の証明

正弦定理を証明するためには、次の3パターンを考える必要があります。

・∠Aが鋭角の場合
・∠Aが直角の場合
・∠Aが鈍角の場合

∠Aが鋭角の場合

∠Aが鋭角の△ABCとその外接円の関係図は、次のようになります。
"BC=a"、"∠BAC=∠A"、外接円の半径を"R"としましょう。

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この三角形で正弦定理を証明するために、補助線を引きます。
点Bから、外接円の中心を通る直線BD(つまり円の直径)を引きます。

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※円の直径というのがミソです。
直径なので、"BD=2R"となりますね。

このとき、円周角の性質により、
∠A=∠BDC ー①


また△BCDにおいて、BDは円の直径なことから
BD=2R ー②
∠BCD=90°(直径と円周角の関係)

以上のことから、△BCDにサインを適応すると



①を使って整理すると



よって∠AとsinAを用いた正弦定理が成り立つことがわかりました。
∠Bと∠Cでの場合は、今やったことと同じことをやれば証明ができるので省略します。


∠Aが直角の場合

∠Aが直角の△ABCとその外接円の関係図は、次のようになります。
"BC=a"、"∠BAC=∠A"、外接円の半径を"R"としましょう。

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∠Aが直角のとき△ABCの辺BCは、△ABCの外接円の直径となるので(直径と円周角関係の逆)

a=2R ー①

△ABCにおいて、"∠A=90°"なので
sinA=sin90°=1 ー②


①の両辺に"sinA"をかけてみましょう。

a sinA=2R sinA

②より"sinA=sin90°=1"なので

a=2R sinA

※左辺のsinAだけ1におきかえました。
これを変形すると、



よって∠AとsinAを用いた正弦定理が成り立つことがわかりました。
∠Bと∠Cでの場合は、今やったことと同じことをやれば証明ができるので省略します。


∠Aが鈍角の場合

∠Aが鋭角の△ABCとその外接円の関係図は、次のようになります。
"BC=a"、"∠BAC=∠A"、外接円の半径を"R"としましょう。

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この三角形で正弦定理を証明するために、補助線を引きます。
点Bから、外接円の中心を通る直線BE(つまり円の直径)を引きます。

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このとき、"BE=2R"といえますね。

四角形ABECは円に内接しているので、外接円をもつ四角形の性質により

∠A+∠BEC=180°

整理して、∠BEC=180°−∠A ー①

△BCEにおいて直径と円周角の関係により"∠BCE=90°"なので、この三角形にサインを適応すると




①より"∠BEC=180°−∠A"なので、

sin BEC=sin(180°−A)=sinA
180°−Aの三角比より

これを使って整理すると


よって∠AとsinAを用いた正弦定理が成り立つことがわかりました。
∠Bと∠Cでの場合は、今やったことと同じことをやれば証明ができるので省略します。

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・[公式]正弦定理とその証明

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2013 数学Ⅰ 東京書籍
2013 数学Ⅰ 数研出版

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