16世紀頃から、
資本主義が少しずつ発展していったイギリスでは、産業革命が興る要因が備わっていました。
資本主義というのは、機械や土地等の生産手段(資本)を所有する資本家と、資本家に賃金の支払によって雇われる労働者の関係が確立して、モノやサービスを生産するということです。
広大な植民地
大英帝国は、この頃、覇権国家として世界各地に
植民地を持っていました。本国とアフリカ、アメリカ大陸を結ぶ通商路を確立し、
三角貿易によって莫大な利益をあげたのです。この植民地からの多大な利益が、産業革命の原資の一つとなりました。また一方で、これら植民地は広大な市場としても機能するようになりました。
毛織物や綿工業の発達
当時のヨーロッパ社会では、
毛織物や
綿織物は主要な輸出商品でした。それまで覇権を握っていたスペインは、植民地からの富をヨーロッパにもたらすという貿易だったのに対し、イギリスは自国で商品を生産する力を持っていました。
余剰労働力の存在
イギリスでは、
新農法による農業革命で人口が急激に増加しました。それに加え、
第2次囲い込みなどで農地を失った農民が都市に流入して、工業生産の担い手になったのです。
プロテスタントの信仰や科学革命
商業に従事する人々を支えた
プロテスタントの教義や、科学革命による自然科学の発達も、産業革命を支えた大きな要因の一つでした。合理的な思想や考え方が、その後の工業化を下支えすることになります。
おわりに
このように、イギリスには産業革命が成立する諸要因が揃っていたんですね。このあと、さまざまな新技術や機械の発明によって、イギリスは世界の工業化を牽引していくことになります。