不定詞の名詞的用法
このテキストでは、不定詞の中でも
名詞的用法、すなわち名詞の役割をする不定詞について説明しています。まずは例文をみてみましょう。
1:
I want to be a doctor.
※私は医者になりたい。
2:
I will try to do my best.
※最善をつくします。
3:
Don't forget to come back until 9:00.
※9時までには帰ってきなさいね。
4:
To be a doctor is not easy.
※医者になることは簡単ではない。
5:
My work is to make a website.
私の仕事はウェブサイトを作ることです。
名詞的用法の性質
文法用語では名詞的用法と言いますが要するに、"to+動詞の原形"をした不定詞が、文にある動詞の目的語や文の主語、be動詞の補語の役割をしているということです。英語の先生になりたい方以外は、特に文法用語を覚える必要はありません。"
~すること"と訳すことが多いです。
例文1~例文3は"~なこと"とは訳されていませんが、日本語訳をさらに細かく訳すと名詞的用法であることがわかります。
1:「
私は医者になることを欲している」
2:「
私は最善をつくすということをチャレンジします」
3:「
9時までに帰ってくることを忘れないでね」
ね、"~なこと"と訳されているでしょう?
主語の書き換え
不定詞の名詞的用法のときによく問われるのが、文の書き換えについてです。
例文4ですが、実は次のように書き換えることができます。
4:
To be a doctor is not easy.
6:
It is not easy to be a doctor.
この2つの文は全く同じ意味なのですが、
文法的な主語が異なります。(文法的な主語とは、例文4では"To be a doctor"で例文6では"It"です。)
ではどちらが好まれるのかといえば、例文6の形です。というのも、例文4のように名詞的用法をする不定詞が主語にくると、主語が長すぎて文のバランスが悪いからです。そのために
"It"を形式的な主語(形式主語)としておき、本当の主語は文の後ろにおくというようになったのです。形式主語の形をした例文をいくつかあげておきましょう。
be動詞の補語になる
最後に、名詞的用法をした不定詞がbe動詞の補語になる場合をみておきましょう。例文5をみてください。
5:
My work is to make a website.
私の仕事はウェブサイトを作ることです。
be動詞のあとに不定詞がきている場合は、不定詞が文中で補語の役割を担っていると考えます。補語というのは第2文型で学習しましたね。"
S+V+C"の形です。第2文型では"
S=C"となりましたが、例文5でも同じです。
"My work" = "to make a website"
となっているのがわかるはずです。このような使われ方もします。