前回に続いて、2012年度の中学入試によく出題された四文字熟語の意味、由来や同じ意味をもつ言葉について説明しています。日能研の中学入試問題データを参照しています。
異口同音(いくどうおん)
◆意味
多くの人が口をそろえて同じことを言うさま。
異なった人の(
異)口が(
口)同じ音を(
同音)を言うさま。と覚えておきましょう。
◆使い方
みんなが
異口同音に賛成と言った。
◆似たような意味を持つ言葉
似たような意味の言葉としては、「口をそろえる」というのがあります。
みんなが
口をそろえて同じことを言う。のように使います。
一石二鳥(いっせきにちょう)
◆意味
1つの動きで2つの利益を得ること。
◆使い方
趣味でやっていたものがテストの点数にむすびつくなんて
一石二鳥だなぁ。
◆由来
鳥が2羽とまっていたところに1個の石を投げたところ、鳥が2羽とも落ちてきたというイギリスのことわざを日本語にしたものです。
◆似たような意味を持つ言葉
『一挙両得』(いっきょりょうとく)
1つのことをして2つの利益を得るという、一石二鳥とまったく同じ意味の四文字熟語です。
一朝一夕(いっちょういっせき)
◆意味
1回の朝と1回の夕方がくるぐらいの短い時間。
◆使い方
明日までに10キロやせろなんて、
一朝一夕にはできないよ!
◆由来
中国の故事に由来しています。昔、とある家来が主人を殺してしまうという事件が起こりました。また、子供が親を殺してしまうという事件もありました。主人や親を殺してしまうほどの恨みは、
短い時間ではなく長年にわたってたまっていたからこそ、そのようにいたたまれない事件が起こってしまったのだろう。
このアンダーバーを引いた、「短い時間」のところで一朝一夕が使われていたのが始まりです。
臨機応変(りんきおうへん)
◆意味
シチュエーションが変わるごとに、機転をはたらかせること。
◆使い方
プランどおりいかなかった場合は、
臨機応変に対応していきましょう。
◆似たような意味を持つ言葉
難しいですが、『融通無碍』(ゆうずうむげ)という言葉があります。
どんな状態にもあせることなく対応ができることという意味です。
取捨選択(しゅしゃせんたく)
◆意味
悪いものやいらないものを捨てて、いいものや必要なものだけを選ぶこと。
◆使い方
どの情報が正しくて、どの情報が正しくないのか、情報をうまく
取捨選択することができない。