受験に出題された、覚えておきたい四字熟語②
四字熟語は、日本語の伝統的なことわざや格言を表す熟語で、四つの漢字で構成されています。これらの熟語は、長い歴史と文化的な背景を持ち、広く使用されています。四字熟語には、さまざまな意味や教訓が込められており、日本の思想や価値観を表現する手段として重要な役割を果たしています。
四字熟語は、その意味や背景から人々にさまざまな示唆や教訓を与えることができます。例えば、「一期一会」は「一度の出会いは一生に一度のものである」という意味を持ち、人との瞬間的なつながりや大切さを強調しています。また、「自業自得」は「自分の行いには自分が責任を持つべきである」という意味であり、自分の行動に対する責任を自覚することの大切さを教えてくれます。
四字熟語は、言葉の組み合わせや漢字の意味によってさまざまな意義を持つため、文章や会話で使用されることもあります。特に、漢詩や文章の中で四字熟語を使うことは、表現力や文章のリズムを高める手段として重宝されてきました。
四字熟語は日本語の独特な表現手法であり、その背後には深い思考や教訓が込められています。日本の文化や言語を理解する上で、四字熟語は重要な要素となるでしょう。四字熟語を学ぶことで、より豊かな表現力や日本の伝統に触れることができるでしょう。
前回に続いて、2012年度の中学入試によく出題された四文字熟語の意味、由来や同じ意味をもつ言葉について説明しています。日能研の中学入試問題データを参照しています。
異口同音(いくどうおん)
◆意味
多くの人が口をそろえて同じことを言うさま。
異なった人の(
異)口が(
口)同じ音を(
同音)を言うさま。と覚えておきましょう。
◆使い方
みんなが
異口同音に賛成と言った。
◆似たような意味を持つ言葉
似たような意味の言葉としては、「口をそろえる」というのがあります。
みんなが
口をそろえて同じことを言う。のように使います。
一石二鳥(いっせきにちょう)
◆意味
1つの動きで2つの利益を得ること。
◆使い方
趣味でやっていたものがテストの点数にむすびつくなんて
一石二鳥だなぁ。
◆由来
鳥が2羽とまっていたところに1個の石を投げたところ、鳥が2羽とも落ちてきたというイギリスのことわざを日本語にしたものです。
◆似たような意味を持つ言葉
『一挙両得』(いっきょりょうとく)
1つのことをして2つの利益を得るという、一石二鳥とまったく同じ意味の四文字熟語です。
一朝一夕(いっちょういっせき)
◆意味
1回の朝と1回の夕方がくるぐらいの短い時間。
◆使い方
明日までに10キロやせろなんて、
一朝一夕にはできないよ!
◆由来
中国の故事に由来しています。昔、とある家来が主人を殺してしまうという事件が起こりました。また、子供が親を殺してしまうという事件もありました。主人や親を殺してしまうほどの恨みは、
短い時間ではなく長年にわたってたまっていたからこそ、そのようにいたたまれない事件が起こってしまったのだろう。
このアンダーバーを引いた、「短い時間」のところで一朝一夕が使われていたのが始まりです。
臨機応変(りんきおうへん)
◆意味
シチュエーションが変わるごとに、機転をはたらかせること。
◆使い方
プランどおりいかなかった場合は、
臨機応変に対応していきましょう。
◆似たような意味を持つ言葉
難しいですが、『融通無碍』(ゆうずうむげ)という言葉があります。
どんな状態にもあせることなく対応ができることという意味です。
取捨選択(しゅしゃせんたく)
◆意味
悪いものやいらないものを捨てて、いいものや必要なものだけを選ぶこと。
◆使い方
どの情報が正しくて、どの情報が正しくないのか、情報をうまく
取捨選択することができない。