「男いとかなしくて、寝ずなりにけり」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解
原文
男いと
かなしくて、
寝ずなりにけり。
現代語訳・口語訳・意味
男はたいへん悲しく思い、寝ずにいました。
品詞分解
| 単語 | 品詞 |
| 男 | 名詞 |
| いと | 副詞 |
| かなしく | シク活用の形容詞「かなし」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 寝(ね) | ナ行下二段活用「ぬ」の未然形 |
| ず | 打消の助動詞「ず」の連用形 |
| なり | ラ行四段活用「なる」の連用形 |
| に | 完了の助動詞「ぬ」の連用形 |
| けり。 | 過去の助動詞「けり」の終止形 |
主な出典
【伊勢物語「狩りの使ひ」】
二日といふ夜、男、われて、「逢はむ。」と言ふ。女もはた、いと逢はじとも思へらず。されど、人目しげければ、え逢はず。使ひざねとある人なれば、遠くも宿さず。女の閨近くありければ、女、人をしづめて、子一つばかりに、男のもとに来たりけり。男はた、寝られざりければ、外の方を見いだしてふせるに、月のおぼろなるに、小さき童を先に立てて、人立てり。男いとうれしくて、わが寝る所に率て入りて、子一つより丑三つまであるに、まだ何ごとも語らはぬに帰りにけり。男いとかなしくて、寝ずなりにけり。