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古文単語「はかる/計る/測る/量る」の意味・解説【ラ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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はかる/計る/測る/量る


「はかる」には
①計る/測る/量る
②図る/諮る/議る
謀る/企る
などがあるが、ここでは「①計る/測る/量る」について扱う。
ラ行四段活用

未然形はから
連用形はかり
終止形はかる
連体形はかる
已然形はかれ
命令形はかれ


意味1:他動詞

(広さ・長さ・重さなどを)
測定する、計量する

[出典]:願書 平家物語
「たとへば、嬰児の貝をもって、巨海をはかり...」

[訳]:たとえるならば、幼児が貝殻で、大海の水の量を測定し...


意味2:他動詞

推量する、推し量る、推察する

[出典]久しく隔たりて会ひたる人の 徒然草
「をかしきことを言ひてもいたく興ぜぬと、興なきことを言ひてもよく笑ふにぞ、品のほど計られぬべき。」

[訳]:情緒深いことを言ってもそれほどおもしろがることもなく、おもしろくないことを言ってもよく笑うというのは、(その人の)品格を推し量ることができるでしょう。


意味3:他動詞

予測する、予想する

[出典]世に従はん人は 徒然草
「ただし、病をうけ、子産み、死ぬる事のみ、機嫌をはからず、ついで悪しとて止むことなし。」

[訳]:しかしながら、病気にかかる、子どもを産む、死ぬことだけは、時機を予測せずに(やってきて)、物事の順序がよくないからといって(それらが)治まることはありません。


意味4:他動詞

見計らう

[出典]筑紫に、なにがしの押領使 徒然草
「ある時、館の内に人もなかりける隙をはかりて、敵襲ひ来たりて、囲み攻めけるに...」

[訳]:あるとき、(押領使が勤務する)館の中に人のいなかった隙に見計らって、敵が襲ってきて、(館を)取り囲んで攻めたときに...


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