|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
百年戦争はなぜ起こったか |
著作名:
ピアソラ
49,511 views |
百年戦争って?
百年戦争は、フランスとイギリスが百年ものあいだ戦った戦争です。
想像もつかないような長い戦争ですが、なぜこの戦争が起こったんでしょう。
複雑なフランス王室とイギリス王室の関係
この戦争の背景には、有力な毛織物の産地フランドル地方をめぐる争いと、フランスの王位継承問題がありました。
フランス王家とイギリス王家の関係を、家系図から見てみましょう。
この家系図をみてみると、シャルル4世のあとにカペー朝が途絶えたあと、フィリップ6世が即位してヴァロワ朝を開いています。
ところが、シャルル4世の妹が、イギリスのプランタジネット朝エドワード3世の母親となっていますね。
つまり、エドワード3世はカペー朝の血をひくフランスの王位継承権を持っていたという事なんです。
フランスのヴァロワ朝と、イギリスのプランタジネット朝がフランス王位をめぐって開戦したのが百年戦争のきっかけです。
百年戦争の推移
1339年の百年戦争開戦後、エドワード3世が率いたクレシーの戦いや、その息子のエドワード黒太子が率いたポワティエの戦いなど、イギリス軍が次々と勝利します。
<クレシーの戦い>
当時、イギリス軍はロングボウを装備した長弓兵の軍団を組織していて、遠距離からフランス軍の騎兵や歩兵を次々と倒していきました。
フランスはその後もペストの大流行やジャクリーの農民一揆など、苦しい時代が続きます。
長い間苦戦が続いたフランスですが、1429年にオルレアンを開放するためにジャンヌ=ダルクが登場すると、状況が変わります。
<ジャンヌ=ダルク>
ジャンヌ=ダルクはオルレアン解放後、北部のランスも奪還し、そこでシャルル7世が戴冠し、ヴァロワ朝第5代国王に即位します。
シャルル7世の即位とともに、フランス軍は形勢を逆転し、1453年カレーを除くすべての国土からイギリスが撤退し、ついに百年戦争は終結します。
1453年はオスマントルコによりコンスタンティノープルが陥落し、東ローマ帝国が滅亡した年でもあります。
百年戦争の影響
長い間フランス・イギリス両国に多大な損害を出した百年戦争の結果、それぞれの国の諸侯や騎士階級が没落して行きました。
そのため封建社会は崩壊し、農民の開放と市民階級が勃興します。
また、大諸侯が没落していったので、フランス・イギリス王室は権力を増し、その後の絶対王政へと繋がっていきました。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
フランスの主要な国王 ② ~ヴァロワ朝~
>
中世ヨーロッパ都市の「自由」
>
西ヨーロッパ各国の中央集権化(英・仏・独・西の王権強化など) 受験対策問題 48
>
百年戦争の主な流れ~ジャンヌ=ダルク、シャルル7世戴冠、イギリスの撤退~
>
十字軍と宗教騎士団(クレルモン公会議、ヨハネ・テンプル・ドイツ騎士団など) 受験対策問題 45
>
最近見たテキスト
百年戦争はなぜ起こったか
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
世界史
- 先史時代
- 先史時代
- 西アジア・地中海世界の形成
- 古代オリエント世界
- ギリシア世界
- ヘレニズム世界
- ローマ帝国
- キリスト教の成立と発展
- アジア・アメリカの古代文明
- イラン文明
- インドの古代文明
- 東南アジアの諸文明
- 中国の古典文明(殷・周の成立から秦・漢帝国)
- 古代の南北アメリカ文明
- 東アジア世界の形成と発展
- 北方民族の活動と中国の分裂(魏晋南北朝時代)
- 東アジア文化圏の形成(隋・唐帝国と諸地域)
- 東アジア諸地域の自立化(東アジア、契丹・女真、宋の興亡)
- 内陸アジア世界の形成
- 遊牧民とオアシス民の活動
- トルコ化とイスラーム化の進展
- モンゴル民族の発展
- イスラーム世界の形成と拡大
- イスラーム帝国の成立
- イスラーム世界の発展
- インド・東南アジア・アフリカのイスラーム化
- イスラーム文明の発展
- ヨーロッパ世界の形成と変動
- 西ヨーロッパ世界の成立
- 東ヨーロッパ世界の成立
- 西ヨーロッパ中世世界の変容
- 西ヨーロッパの中世文化
- 諸地域世界の交流
- 陸と海のネットワーク
- 海の道の発展
- アジア諸地域世界の繁栄と成熟
- 東アジア・東南アジア世界の動向(明朝と諸地域)
- 清代の中国と隣接諸地域(清朝と諸地域)
- トルコ・イラン世界の展開
- ムガル帝国の興隆と衰退
- ヨーロッパの拡大と大西洋世界
- 大航海時代
- ルネサンス
- 宗教改革
- 主権国家体制の成立
- 重商主義と啓蒙専制主義
- ヨーロッパ諸国の海外進出
- 17~18世紀のヨーロッパ文化
- ヨーロッパ・アメリカの変革と国民形成
- イギリス革命
- 産業革命
- アメリカ独立革命
- フランス革命
- ウィーン体制
- ヨーロッパの再編(クリミア戦争以後の対立と再編)
- アメリカ合衆国の発展
- 19世紀欧米の文化
- 世界市場の形成とアジア諸国
- ヨーロッパ諸国の植民地化の動き
- オスマン帝国
- 清朝
- ムガル帝国
- 東南アジアの植民地化
- 東アジアの対応
- 帝国主義と世界の変容
- 帝国主義と列強の展開
- 世界分割と列強対立
- アジア諸国の改革と民族運動(辛亥革命、インド、東南アジア、西アジアにおける民族運動)
- 二つの大戦と世界
- 第一次世界大戦とロシア革命
- ヴェルサイユ体制下の欧米諸国
- アジア・アフリカ民族主義の進展
- 世界恐慌とファシズム諸国の侵略
- 第二次世界大戦
- 米ソ冷戦と第三勢力
- 東西対立の始まりとアジア諸地域の自立
- 冷戦構造と日本・ヨーロッパの復興
- 第三世界の自立と危機
- 米・ソ両大国の動揺と国際経済の危機
- 冷戦の終結と地球社会の到来
- 冷戦の解消と世界の多極化
- 社会主義世界の解体と変容
- 第三世界の多元化と地域紛争
- 現代文明
- 国際対立と国際協調
- 国際対立と国際協調
- 科学技術の発達と現代文明
- 科学技術の発展と現代文明
- これからの世界と日本
- これからの世界と日本
- その他
- その他