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古文単語「いたる/至る」の意味・解説【ラ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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「いたる/至る」の意味・活用・使用例【ラ行四段活用】

このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「いたる/至る」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

ラ行四段活用

未然形いたら
連用形いたり
終止形いたる
連体形いたる
已然形いたれ
命令形いたれ


意味1:自動詞

行き着く、到着する

[出典]東下り 伊勢物語
「三河の国、八橋といふ所にいたりぬ。」

[訳]:三河の国の、八橋というところに行き着きました。


意味2:自動詞

(ある時や地位に)
達する、やってくる

[出典]:寸陰惜しむ人なし 徒然草
「命を終ふる期、忽ちに至る。」

[訳]:一生を終えるときは、すぐさまやってくる




意味3:自動詞

思い及ぶ、行く届く、関心を持つ

[出典]:薄雲 源氏物語
「心の至る限りおろかならず思ひたまふるに...」

[訳]:心の思い及ぶ限りいい加減でなく存じておりますところに...


意味4:自動詞

極まる、(境地に)達する

[出典]:徒然草
「尋常ならぬさまなれども、人に厭はれず、よろづ許されけり。徳のいたれりけるにや。」

[訳]:(僧は)普通ではない様子であるが、人に嫌われず、万事が許されていた。(これは僧の)徳が(極限に)達していたからであろうか。


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