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古文単語「やすらかなり/安らかなり」の意味・解説【形容動詞ナリ活用】
著作名: 走るメロス
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やすらかなり/安らかなり

このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「やすらかなり/安らかなり」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

形容動詞・ナリ活用

未然形やすらかなら
連用形やすらかなりやすらかに
終止形やすらかなり
連体形やすらかなる
已然形やすらかなれ
命令形やすらかなれ


意味1

心配がなく気楽である、平穏である

[出典]:宮に初めて参りたるころ 枕草子
「馴れ安らかなるを見るも、いとうらやまし。」

[訳]:(他の女房たちが給仕に)慣れて心配がなく気楽であるのを見るのも、とてもうらやましい。


意味2

簡単である、容易である、たやすい

[出典]亀山殿の御池に 徒然草
「さて、宇治の里人を召して、こしらへさせられければ、やすらかに結ひて参らせたりけるが...」

[訳]:そこで、(水車で有名な)宇治の里の人をお呼びになって、(水車を)造らせなさったところ、(彼らは)たやすく(水車を)組み立てて献上したのだが...




意味3

わざとらしくない、落ち着きがある

[出典]家居のつきづきしく 徒然草
「うちある調度もむかし覚えてやすらかなるこそ、心にくしと見ゆれ。 」

[訳]:さりげなく置いてある道具なども古風に感じられて落ち着きがあるのは、奥ゆかしく思われます。


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