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古文単語「いつか/何時か」の意味・解説【連語】
著作名: 走るメロス
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いつか/何時か

このテキストでは、古文単語「いつか/何時か」の意味、解説とその使用例を記している。

成り立ち

代名詞「いつ」と係助詞「か」が一語になったもの。
連語

意味1

いつ〜か、いつ〜したのか

[出典]:伊勢物語
「塩釜にいつか来にけむ朝なぎに釣りする舟はここに寄らなむ」

[訳]:塩釜にいつ来てしまったのだろう。おだやかな朝の時間に釣りをする舟はここに寄ってほしい。


意味2

いつになったら〜か、早く〜したい

[出典]:古今和歌集
「我が宿の池の藤波咲きにけり山ほととぎすいつか来鳴かむ」

[訳]:我が家の池のほとりの藤の花は咲いてしまったよ。いつになったら山ほととぎすは飛んできて鳴くのだろう




意味3

(反語を表し)
いつ〜か-いや〜ない

[出典]にくきもの 枕草子
いつか若やかなる人など、さはしたりし。」

[訳]いつ若々しい人などが、そんな(はしたない)ことをしたいや、していない


意味4

いつの間にか、いつかわからぬが、そのうち〜だろう

[出典]:祇王 平家物語
いつか我らもかしこに生まれて、物を思はですぐさむずらん。」

[訳]いつかわからぬが我々もあそこ(西方浄土)に生まれて、物思いに耽けらず過ごすようになるだろう。


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