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古文単語「もよほす/催す」の意味・解説【サ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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もよほす/催す

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サ行四段活用

未然形もよほさ
連用形もよほし
終止形もよほす
連体形もよほす
已然形もよほせ
命令形もよほせ


意味1:他動詞

せきたてる、促す、催促する

[出典]:二月五日 土佐日記
「『船とく漕げ。日のよきに。』ともよほせば...」

[訳]:「船を速く漕げ。天気がよいので。」と催促すると...


意味2:他動詞

引き起こす、誘う

[出典]世に従はん人は 徒然草
「春はやがて夏の気をもよほし、夏より既に秋は通ひ...」

[訳]:春はそのまま夏の気配を誘い、夏の間からももう秋(の気配)が通いだし...




意味3:他動詞

人々を呼び集める、招集する

[出典]最後の除目 大鏡
「車に装束せよ。御前もよほせ。」

[訳]:牛車の支度をしなさい。先導する者を呼び集めなさい。


意味4:他動詞

行う、挙行する

[出典]:をりふしの移り変わるこそ 徒然草
「公事どもしげく、春の急ぎにとり重ねてもよほしおこなはるるさまぞ...」

[訳]:(十二月は)宮中の行事も絶え間なく、新年を迎える準備に加えて行われる様子は...


意味5:他動詞

計画する、準備して待つ、用意する

[出典]:雨月物語
「絹あまた買ひ積みて、京に行く日をもよほしける。」

[訳]:絹をたくさん買い集めて、都へ(売りに)行く日を計画していた。


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