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古文単語「あからさまなり」の意味・解説【形容動詞ナリ活用】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「あからさまなり」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
未然形 | あからさまなら | ◯ |
連用形 | あからさまなり | あからさまに |
終止形 | あからさまなり | ◯ |
連体形 | あからさまなる | ◯ |
已然形 | あからさまなれ | ◯ |
命令形 | あからさまなれ | ◯ |
ほんのちょっと、ほんのしばらく。
※この用法の場合、多くが連用形「あからさまに」の形で用いられる。
[出典]:うつくしきもの 枕草子
「をかしげなるちごの、あからさまにいだきて遊ばしうつくしむほどに、かいつきて寝たる、いとらうたし。」
[訳]:かわいらしい様子の子どもが、ほんのちょっと抱いて遊ばせかわいがっているうちに、しがみついて寝たのは、とてもかわいらしい。
「をかしげなるちごの、あからさまにいだきて遊ばしうつくしむほどに、かいつきて寝たる、いとらうたし。」
[訳]:かわいらしい様子の子どもが、ほんのちょっと抱いて遊ばせかわいがっているうちに、しがみついて寝たのは、とてもかわいらしい。
ほんの少しも〜ない、まったく〜ない。
※この用法の場合、「あからさまにも〜打消」の形で用いられる。
[出典]:須磨 源氏物語
「え見たてまつり棄てず、家にあからさまにもえ出でざりけり。」
[訳]:お見捨て申し上げることができず、家にもまったく出かけることができなかった。
「え見たてまつり棄てず、家にあからさまにもえ出でざりけり。」
[訳]:お見捨て申し上げることができず、家にもまったく出かけることができなかった。
はっきりしている、明らかだ、明白だ。
※この用法は近世以降のもの。
[出典]:新花摘 与謝蕪村
「山蟻のあからさまなり白牡丹」
[訳]:(黒い)山蟻がはっきりとわかるよ、白い牡丹の上に。
「山蟻のあからさまなり白牡丹」
[訳]:(黒い)山蟻がはっきりとわかるよ、白い牡丹の上に。
急に、突然に。
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