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古文単語「すべて/総て/凡て」の意味・解説【副詞】
著作名: 走るメロス
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すべて/総て/凡て

このテキストでは、古文単語「すべて/総て/凡て」の意味、解説とその使用例を記している。

成り立ち

バ行下二段活用の動詞「すぶ」の連用形に、接続助詞「て」がついてできた言葉。
副詞

意味1

全部あわせて、全部で、まとめて

[出典]:古今和歌集
すべて千歌二十巻、名付けて『古今和歌集』といふ。」

[訳]全部あわせて歌千首二十巻、名付けて「古今和歌集」という。


意味2

総じて、およそ、一般に

[出典]花は盛りに 徒然草
すべて、月・花をば、さのみ目にて見るものかは。」

[訳]総じて、月や花を、そのように目だけで見るものであろうか、いや違う。




意味3

(すべて〜打消の形で)
まったく〜ない、決して〜ない

[出典]足柄山 更級日記
「人々あはれがるに、声すべて似るものなく、空に澄みのぼりてめでたく歌を歌ふ。」

[訳]:皆感心をしているが、声はまったく比べようがなく、空に昇るかのように冴え響いて見事に歌を歌う。


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