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古文単語「わろし/悪し」の意味・解説【形容詞ク活用】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、ク活用の形容詞「わろし/悪し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
未然形 | わろく | わろから |
連用形 | わろく | わろかり |
終止形 | わろし | ◯ |
連体形 | わろき | わろかる |
已然形 | わろけれ | ◯ |
命令形 | ◯ | わろかれ |
よくない、感心しない。
[出典]:児のそら寝 宇治拾遺物語
「さりとて、しいださむを待ちて寝ざらむも、わろかりなむと思ひて...」
[訳]:だからといって、作り上げるのを待って寝ずにいるのも、きっとよくないだろうと思って...
「さりとて、しいださむを待ちて寝ざらむも、わろかりなむと思ひて...」
[訳]:だからといって、作り上げるのを待って寝ずにいるのも、きっとよくないだろうと思って...
体裁が悪い、感心しない、聞こえが悪い。
(容貌や見た目が)
よくない、美しくない、見劣りする。
[出典]:春はあけぼの 枕草子
「昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。 」
[訳]:昼になって暖かくなると、火桶に入った炭火が白く灰っぽくなっているのは(見た目が)よくない。
「昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。 」
[訳]:昼になって暖かくなると、火桶に入った炭火が白く灰っぽくなっているのは(見た目が)よくない。
(技術が)
よくない、下手である。
(品質が)
よくない。
[出典]:蓬莱の玉の枝 竹取物語
「その中に、この取りて持ちてまうで来たりしはいとわろかりしかども、のたまひしに違はましかばと、この花を折りてまうで来たるなり。」
[訳]:その中では、この採って参りましたのは(他の枝に比べたら)あまり質のよくない物でしたが、(かぐや姫が)おっしゃられた物と違ってはならないと、この花を追って持って参ったのです。
「その中に、この取りて持ちてまうで来たりしはいとわろかりしかども、のたまひしに違はましかばと、この花を折りてまうで来たるなり。」
[訳]:その中では、この採って参りましたのは(他の枝に比べたら)あまり質のよくない物でしたが、(かぐや姫が)おっしゃられた物と違ってはならないと、この花を追って持って参ったのです。
(生活が)
貧しい、思うようにならない。
(性格などが)
下品である、たちが悪い。
[出典]:宇治拾遺物語
「今は、さは、この人わろく疎ましからんことを見て、思ひ疎まばや。」
[訳]:今となっては、それでは、この人の下品で疎ましいようなことを見て、嫌いになりたいものです。
「今は、さは、この人わろく疎ましからんことを見て、思ひ疎まばや。」
[訳]:今となっては、それでは、この人の下品で疎ましいようなことを見て、嫌いになりたいものです。
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