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古文単語「めでたし/愛でたし」の意味・解説【形容詞ク活用】
著作名: 走るメロス
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めでたし/愛でたし

このテキストでは、ク活用の形容詞「めでたし/愛でたし」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

形容詞・ク活用

未然形めでたくめでたから
連用形めでたくめでたかり
終止形めでたし
連体形めでたきめでたかる
已然形めでたけれ
命令形めでたかれ


意味1

すばらしい、立派である、美しい

[出典]いでや、この世に生まれては 徒然草
めでたしと見る人の、心劣りせらるる本性見えむこそ、口惜しかるべけれ。」

[訳]すばらしいと思える人の、幻滅させるような本性が見えることこそ、残念なことです。


[出典]宮に初めて参りたるころ 枕草子
「いみじうにほひたる薄紅梅なるは、限りなくめでたしと、見知らぬ里人心地には...」

[訳]:(その手が)美しさが映えて薄紅梅色であることが、この上なく美しいと、(宮中のことを)見知らぬ(田舎心地の)私には...


意味2

祝うべきだ、喜ばしい

[出典]澪標・住吉参詣 源氏物語
「惟光やうの人は、心のうちに神の御徳をあはれにめでたしと思ふ。」

[訳]:惟光のような人は、心の中に神の御徳をしみじみと喜ばしく思っています。




意味3

(主に近世以降の用法)
愚かだ、お人好しだ

[出典]:茶屋諸分調方記
めでたき御客は、それでも喜び上がりたまふ。」

[訳]お人好しなお客は、それでも喜びお上がりになります。


めでたう

「めでたう」は「めでたし」の連用形「めでたく」のウ音便。

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