『先従隗始/先づ隗より始めよ』の本文をあらすじにまとめました
このテキストでは、中国の書物「
十八史略」の一節
先従隗始/先づ隗より始めよの「
燕人立太子平為君/燕人、太子平を立てて君と為す。」から始まる部分のあらすじと原文(白文)を記しています。
十八史略とは
『
十八史略』(じゅうはっしりゃく)は、中国の歴史書で、初学者向けの歴史読本です。三皇五帝の伝説時代から南宋までの十八の歴史書が要約されています。
本文をあらすじにまとめました
燕は斉に攻められ、国政が大きく傾いていました。燕の昭王は、国を復興し斉に復讐をするため、優れた人材を招きたいと考えました。そこでどうしたら良いかを郭隗(燕の政治家/学者)に相談しました。
郭隗は、昔の君主が千里の馬を求めた話を例えにして、自分を優遇すればもっと賢い人が来ると進言しました。昭王は言葉に従って郭隗を好待遇で師事すると、この話を聞いた多くの賢者たちが我こそはと燕に集まってきたのです。
原文(白文)
燕人、立太子平為君。
是為昭王。
弔死問生、卑辞厚幣、以招賢者。
問郭隗曰、
「斉因孤之国乱、而襲破燕。
孤極知燕小不足以報。
誠得賢士与共国、以雪先王之恥、孤之願也。
先生視可者。
得身事之。」
隗曰、
「古之君、有以千金使涓人求千里馬者。
買死馬骨五百金而返。
君怒。
涓人曰、
『死馬且買之。
況生者乎。
馬今至矣。』
不期年、千里馬至者三。
今、王必欲致士、先従隗始。
況賢於隗者、豈遠千里哉。」
於是昭王為隗改築宮、師事之。
於是士争趨燕。
書き下し文・現代語訳(口語訳)
『先従隗始/先づ隗より始めよ』(燕人立太子平為君〜)書き下し文・わかりやすい現代語訳と文法解説
著者情報:走るメロスはこんな人
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は2億を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。