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18_80 東アジア世界の形成と発展 / 北方民族の活動と中国の分裂(魏晋南北朝時代)

法顕とは わかりやすい世界史用語573

著者名: ピアソラ
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法顕とは

法顕(337年頃 - 422年頃)は、中国の仏教僧であり、仏教経典を求めてインドへ旅したことで知られています。彼の旅は、仏教の歴史や文化において重要な役割を果たし、彼の記録は後世に多大な影響を与えました。

生い立ちと出家

法顕は、337年頃に中国の山西省で生まれました。幼少期に三人の兄弟を失ったことから、父親は彼を僧侶として育てることを決意しました。法顕はわずか三歳で出家し、仏教の教えに深く傾倒するようになりました。

インドへの旅

399年、法顕は仏教経典を求めてインドへの旅を決意しました。当時、仏教の教えは中国に広まりつつありましたが、経典の多くはまだ不完全でした。法顕は、仏教の戒律(ヴィナヤ)を完全な形で手に入れるために、インドへ向かうことを決意しました。

彼の旅は、シルクロードを経由して中央アジア、南アジア、東南アジアを巡るものでした。法顕は、険しい山岳地帯や砂漠を越え、多くの仏教遺跡を訪れました。彼の旅は約13年間にわたり、その間に多くの仏教経典を収集しました。

インドでの滞在

法顕はインドで約10年間滞在し、仏教の聖地を巡りながら経典を学びました。彼は、パータリプトラ(現在のパトナ)やナーランダなどの重要な仏教センターを訪れ、多くの僧侶と交流しました。法顕は、インドでの経験を通じて、仏教の教えを深く理解し、それを中国に持ち帰ることを目指しました。



帰国と翻訳活動

法顕は412年に中国に帰国し、持ち帰った経典の翻訳に取り組みました。彼の翻訳活動は、中国仏教の発展に大きく貢献しました。特に、『摩訶僧祇律』などの重要な経典を翻訳し、中国の仏教界に多大な影響を与えました。

『仏国記』
法顕の旅の記録は、『仏国記』として知られています。この書物は、彼が訪れた仏教国やその文化、習慣について詳細に記述しており、当時のインドや中央アジアの仏教の状況を知る貴重な資料となっています。『仏国記』は、後世の仏教研究や歴史研究において重要な役割を果たしました。

法顕の影響

法顕の業績は、中国仏教の発展に大きな影響を与えました。彼の翻訳した経典は、中国の仏教僧たちにとって重要な学びの源となり、仏教の教えを広める上で欠かせないものとなりました。また、彼の旅の記録は、仏教の歴史や文化を理解する上で貴重な資料となり、後世の研究者に多くの知見を提供しました。

法顕は、その生涯を通じて仏教の教えを広めるために尽力し、多くの困難を乗り越えてインドへの旅を成し遂げました。彼の業績は、中国仏教の発展に大きく貢献し、彼の記録は後世に多大な影響を与えました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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