新規登録 ログイン

18_80 西アジア・地中海世界の形成 / 古代オリエント世界

アラム人とは 世界史用語173

著者名: ピアソラ
Text_level_2
マイリストに追加
アラム人とは

アラム人は古代近東に住んでいたセム語を話す民族で、紀元前12世紀後半に初めて歴史的な記録に登場しました。彼らの故郷は、現在のシリア中部地域にあたります。アラム人は一つの統一された国家や集団ではなく、アラムという地域に点在する権力の中心地でした。そのため、「アラム人」という民族的なカテゴリーを確立することは難しいとされています。

アラム人は、アッシリア文献やヘブライ聖書では「アラム人」と呼ばれていましたが、「アラム人」という自己認識はありませんでした。「アラム人」という呼称は、単に地理的な用語アラムに基づいて、紀元前1千年紀のシリアの住民に与えられたものです。

紀元前8世紀には、アラム人の都市国家は次第に新アッシリア帝国によって征服されました。アッシリア帝国の人口移動と再配置の政策はアラム人にも影響を与え、彼らは帝国の様々な地域に再配置されました。これにより、アラム人のコミュニティは近東の広範囲に散らばることとなり、アラム語の範囲も広がりました。アラム語は公共生活や行政の共通言語として重要性を増し、特に新バビロニア帝国(紀元前612年から539年)やその後のアケメネス朝ペルシア帝国(紀元前539年から330年)の時代になりました。

アラム人の文化、言語、宗教は、彼らの遺産として今日まで影響を与え続けています。アラム文字はフェニキア文字から発展し、西アジア、南アジア、中央アジアの多くの文字に影響を与えました。
Tunagari_title
・アラム人とは 世界史用語173

Related_title
もっと見る 

Keyword_title

Reference_title
『世界史B 用語集』 山川出版社

この科目でよく読まれている関連書籍

このテキストを評価してください。

※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。

 

テキストの詳細
 閲覧数 2,897 pt 
 役に立った数 0 pt 
 う〜ん数 0 pt 
 マイリスト数 0 pt 

知りたいことを検索!

まとめ
このテキストのまとめは存在しません。