ものうし/物憂し
このテキストでは、ク活用の形容詞「
ものうし/物憂し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
形容詞・ク活用
| 未然形 | ものうく | ものうから |
| 連用形 | ものうく | ものうかり |
| 終止形 | ものうし | ◯ |
| 連体形 | ものうき | ものうかる |
| 已然形 | ものうけれ | ◯ |
| 命令形 | ◯ | ものうかれ |
■意味1
気が進まない、億劫である、なんとなく心が重たい。
[出典]:
うきたる世 紫式部日記
「めでたきこと、おもしろきことを見聞くにつけても、ただ、思ひかけたりし心の引く方のみ強くて、
もの憂く、思はずに嘆かしきことのまさるぞ、いと苦しき。」
[訳]:(このような)素晴らしいことや趣のあることを見聞きするにつけても、ただもう、気にかけてきた(出家したいという)気持ちの引きつける方ばかりが強くて、
なんとなく気が重く、思いがけずに嘆かわしいことが増えることが、とてもつらいです。
■意味2
つらい、苦しい、嫌だ。
[出典]:太平記
「一夜を明かすほどだにも、旅寝となればもの憂きに...」
[訳]:一晩を明かす間だけでも、旅先で宿泊するともなるとつらい...