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17_80 中世の社会・文化と東アジア / 鎌倉時代

御成敗式目(貞永式目)の内容・訳と出された目的・理由

著者名: 早稲男
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御成敗式目

御成敗式目とは、当時の執権 北条泰時が中心となって1232年に制定された武士のための法律です。
武士に関する法律は、この御成敗式目が歴史上初です。
貞永元年に制定されたことから、貞永式目ともよばれます。

執権 北条泰時が中心となり制定

武士に関するものでは歴史上初の法律


制定の背景

この御成敗式目が制定されるまでは、武士へのしっかりとした取り決めがなく、それまでの慣習に従って裁判等が行われていました。

幕府が小さい規模のままであったならば、慣習ですべてをまとめることが可能であったでしょう。
ところが幕府が大きくなることによって、地方に派遣された武士方の守護・地頭と、朝廷方の荘園領主や現地住民との揉め事が増えるようになってしまったのです。

そこで制定されたのが、御成敗式目です。
武士の基本的な心構えとして、江戸時代に入るまで手本とされていました。

内容

御成敗式目は、全51箇条からなります。
御成敗式目で大切な点は、武士を律するものと、武士を支持するものという2つの側面を持っていることです。

武士を律するものとは、
源頼朝依頼、慣習とされてきた決まりを明文化
勝手に朝廷から官位をもらうことを禁止する
罪人から土地を没収することを禁止する
年貢を納めなかった場合はその役職を首になる

等です。

武士を支持するものとは
武士にとってかけがえのない土地を、未来永劫保障する
勝手に耕した人の土地であっても、20年間持ち主から何も言われなければその土地は耕した人の物になる

といった、土地に関する取り決めです。(ここ重要です)

まとめ

鎌倉幕府が、アメとムチをうまく使い分けて武士を統率していたことがよくわかりますね。

せっかくいい流れできていた鎌倉幕府ですが、元寇によって一気に情勢が苦しくなります。
それは今まで分け与えていたアメが配れなくなったからなのですが・・・
興味のある方は調べてみてください。


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『日本史用語集』 山川出版
『教科書 新日本史 改訂版』 山川出版
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