おちゆく/落ち行く
このテキストでは、カ行四段活用の動詞「
おちゆく/落ち行く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
カ行四段活用
未然形 | おちゆか |
連用形 | おちゆき |
終止形 | おちゆく |
連体形 | おちゆく |
已然形 | おちゆけ |
命令形 | おちゆけ |
■意味1:自動詞
(戦などに敗れて)
敗走する、逃走する、落ちのびて行く。
[出典]:
富士川 平家物語
「...とて、とる物もとりあへず、我先にとぞ
落ち行きける。」
[訳]:...といって、手に取るものもとることができずに、我先にと
逃走した。
■意味2:自動詞
落ちぶれていく、悪くなっていく。
[出典]:行幸 源氏物語
「何ごとにつけても末になれば、落ち行くけぢめこそ安くはべめれ。」
[訳]:何ごとにつけても後になれば、悪くなっていくその差がつきやすくなるようでございます。