絶対的な真理や価値の存在に対する主な立場として、絶対主義と相対主義の2つがあります。
絶対主義
絶対主義は、絶対的な真理や価値が存在する、つまり、個人によっても文化によっても時代によっても変わらない真理や価値が存在すると主張する立場です。
相対主義
相対主義は、絶対的な真理や価値は存在せず、すべての真理や価値は相対的だ、つまり、真理や価値は個人や文化や時代によって変わると主張する立場です。この立場には、相対主義自体が絶対的な真理や価値になり自己矛盾するという問題があります。
相対主義の種類
さらに、相対主義は、個人相対主義と文化相対主義と歴史相対主義に分けられます。
■個人相対主義
個人相対主義は、真理や価値は個人によって変わると主張する立場です。この立場には、何もかもを正当化することができるという問題があります。また、そもそも真理や価値を決めたり主張したりすること自体が無意味になるという問題もあります。
■文化相対主義
文化相対主義は、真理や価値は文化によって変わると主張する立場です。この立場には、奴隷制度や強制結婚なども文化とすることによって正当化することができるという問題があります。
■歴史相対主義
歴史相対主義は、真理や価値は時代によって変わると主張する立場です。この立場には、今の時代の真理や価値を正当化し続けると次の時代の真理や価値が生まれなくなり、かえって真理や価値は時代によって変わらなくなり自己矛盾するという問題があります。