しかも/然も
このテキストでは、古文単語「
しかも/然も」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「しかも」には、
①連語
②接続詞
としての用法がある。
連語
■成り立ち
副詞「然」と係助詞「も」が一語になったもの。副詞とする考えもある。
■意味1
そのように、そんなにも。
[出典]:
世に従はん人は 徒然草
「人皆死あることを知りて、待つこと、
しかも急ならざるに、覚えずして来る。」
[訳]:人々は皆死があることを知っていますが、(死を)待つことは、
そのように急ではないのに、思いがけずやってきます。
接続詞
■意味2
そのように、そのうえ。
[出典]:
ゆく河の流れ 方丈記
「ゆく河の流れは絶えずして、
しかももとの水にあらず。」
[訳]:流れ過ぎていく河の流れは途絶えることがなく、
それでいて(そこを流れる水は)もとの水ではない。