おほかたは/大方は
副詞
■意味
たいていの場合には、そもそも。
[出典]:
家居のつきづきしく 徒然草
「唐の、大和の、珍しくえならぬ調度ども並べおき、前栽の草木まで、心のままならず作りなせるは、見る目も苦しく、いとわびし。さてもやは長らへ住むべき。また、時の間の煙ともなりなむとぞ、うち見るより思はるる。
おほかたは、家居にこそ、ことざまは推しはからるれ。 」
[訳]:唐のもの、日本のもの、珍しく何とも言えないほどすばらしい道具類を並べておいて、庭に植えた草木まで、自然のままではなく(手を加えて)つくり上げてあるのは、見た目も不快で、たいそう興ざめなものです。(住まいが)そのようなままで、長生きして住むことができましょうか、いやできません。また、(火事があれば)少しの間に(焼けて)煙となってしまうだろうと、ひと目見たとたん自然と思われます。
たいていの場合には、住まいによって、(その家に住む人の)人柄は自然と推察されます。