「よむ/読む/詠む」の意味・活用・使用例【マ行四段活用】
このテキストでは、マ行四段活用の動詞「
よむ/読む/詠む」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「よむ」には
①読む
②詠む
の用法があり、それぞれ意味が異なる。
マ行四段活用
未然形 | よま |
連用形 | よみ |
終止形 | よむ |
連体形 | よむ |
已然形 | よめ |
命令形 | よめ |
①読む
■意味1:他動詞
数を数える。
[出典]:万葉集
「春花のうつろふまでに相見れば月日読みつつ妹待つらむそ」
[訳]:春の花が散ってしまうまでも会わないでいるので、月日を数えながら妻は(私の訪れを)待っていることだろう。
■意味2:他動詞
朗読する、声を出して唱える。
[出典]:
須磨 源氏物語
「...と名のりて、ゆるるかに
読みたまへる、また世に知らず聞こゆ。」
[訳]:...と名のって、ゆっくりと(お経を)お
唱えになっていらっしゃるのが、またとないほど素晴らしく聞こえます。
②詠む
■意味:他動詞
詩歌を作る。
[出典]:
東下り 伊勢物語
「かきつばたといふ五文字を、句の上に据ゑて、旅の心を
詠め。」
[訳]:かきつばたという5文字を和歌の(5・7・5・7・7の)各句の頭文字に置いて旅の気持ちを
詠みなさい。