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古文単語「あはれ」の意味・解説【感動詞/名詞】

著者名: 走るメロス
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あはれ

このテキストでは、古文単語「あはれ」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

※「あはれ」には、
①感動詞
②名詞
の用法がある。
①感動詞

意味

ああ

[出典]絵仏師良秀 宇治拾遺物語
あはれ、しつるせうとくかな。年ごろはわろく書きけるものかな。」

[訳]:「ああ、もうけものをしたよ。長い間(私は背景の炎を)下手に描いてきたものだよ。」


②名詞

意味1

しみじみとした趣

[出典]新古今和歌集 西行
「心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮れ」

[訳]:(俗世間から離れた私のような)趣を理解しない身であっても、しみじみとした趣は自然と感じられるものだなあ。鴫(しぎ)が飛び立つ沢の夕暮れよ。


意味2

愛情、情け、人情

[出典]:徒然草 兼好法師
「さては、もののあはれは知りたまはじ。」

[訳]:それでは、人の情けというものはお分かりにならないだろう。




意味3

悲しさ、寂しさ

[出典]:平家物語
「小夜の中山にかかりたまふにも、また越ゆべしとも覚えねば、いとどあはれの数添ひて、袂ぞいたくぬれまさる」

[訳]:(鎌倉へと搬送される途中に)小夜の中山にさしかかりなさるにつけても、(捕虜の身なので)再び越えることができるとは思われないので、ますます寂しさがまして、(涙で)袂がたいへん濡れている。

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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂

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