仕うまつる/つかうまつる
このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「
仕うまつる/つかうまつる」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
ラ行四段活用
未然形 | つかうまつら |
連用形 | つかうまつり |
終止形 | つかうまつる |
連体形 | つかうまつる |
已然形 | つかうまつれ |
命令形 | つかうまつれ |
※「仕ふ」の連用形「仕へ」に謙譲の補助動詞「まつる」の付いた言葉「仕へまつる」がウ音便化したもの。
■意味1:自動詞
(仕ふの謙譲語で)
お仕え申し上げる。
[出典]:
源氏物語 紫式部
「近うなれ
仕うまつるをうれしきことにて、四、五人ばかりぞ、つと候ひける」
[訳]:(光源氏のお側に)
お仕え申し上げていることを嬉しく思い、四、五人ほどがそのままお仕えしていました。
■意味2:他動詞
〜して差し上げる、〜し申し上げる。
[出典]:
竹取物語
「仕うまつる百官の人々、あるじいかめしう
仕うまつる。」
[訳]:お仕え申し上げている多くの役人に、もてなしを盛大に
して差し上げます。
※「仕うまつる百官の人々」の「仕うまつる」は意味1の訳。
■意味3:補助動詞
お〜申し上げる、お〜致す。
※この用法の場合、動詞の連用形につく。
[出典]:源氏物語 紫式部
「...隠しとどむることなく広めつかうまつりはべり。」
[訳]:...隠しとどめることなくお広め申し上げます。