テストに役立つ!方丈記『大火と辻風』の品詞分解
このテキストでは、
方丈記の一節『
大火とつじ風』の「
また治承四年四月のころ中御門京極のほどより〜」から始まる部分の品詞分解を記しています。書籍によっては、『
治承の竜巻』、『
治承のつじ風』などと題されているものもあるようです。
現代語訳
方丈記『
治承の辻風・大火とつじ風』わかりやすい現代語訳と解説
方丈記とは
方丈記は鎌倉時代に
鴨長明によって書かれた随筆です。
兼好法師の『
徒然草』、
清少納言の『
枕草子』と並んで「
古典日本三大随筆」と言われています。
品詞分解
※名詞は省略してあります。
■また、治承四年四月のころ、中御門京極のほどより、大きなる辻風おこりて、六条わたりまで吹けること侍りき。三、四町を吹きまくる間に、こもれる家ども、大きなるも、小さきも、ひとつとして破れざるはなし。
また、 | 接続助詞 |
治承四年四月 | ー |
の | 格助詞 |
ころ、 | ー |
中御門京極 | ー |
の | 格助詞 |
ほど | ー |
より、 | 格助詞 |
大きなる | 形容動詞・ナリ活用・連体形 |
辻風 | ー |
おこり | ラ行四段活用・連用形 |
て、 | 接続助詞 |
六条 | ー |
わたり | ー |
まで | 副助詞 |
吹け | カ行四段活用・已然形 |
る | 完了の助動詞・連体形 |
こと | ー |
侍り | ラ行変格活用・連用形 |
き。 | 過去の助動詞・終止形 |
三、四町 | ー |
を | 格助詞 |
吹きまくる | ラ行四段活用・連体形 |
間 | ー |
に、 | 格助詞 |
こもれ | ラ行四段活用・已然形 |
る | 存続の助動詞・連体形 |
家 | ー |
ども、 | 接尾語 |
大きなる | 形容動詞・ナリ活用・連体形 |
も、 | 係助詞 |
小さき | 形容詞・ク活用・連体形 |
も、 | 係助詞 |
ひとつ | ー |
と | 断定の助動詞・連用形 |
して | 接続助詞 |
破れ | ラ行下二段活用・未然形 |
ざる | 打消の助動詞・連体形 |
は | 係助詞 |
なし。 | 形容詞・ク活用・終止形 |
■さながら平に倒れたるもあり、桁柱ばかり残れるもあり、門を吹き放ちて四、五町がほかに置き、また垣を吹き払ひて隣とひとつになせり。いはむや、家のうちの資材、数を尽して空にあり。
さながら | 副詞 |
平に | 形容動詞・ナリ活用・連用形 |
倒れ | ラ行下二段活用・連用形 |
たる | 存続の助動詞・連体形 |
も | 係助詞 |
あり、 | ラ行変格活用・連用形 |
桁柱 | ー |
ばかり | 副助詞 |
残れ | ラ行四段活用・已然形 |
る | 存続の助動詞・連体形 |
も | 係助詞 |
あり、 | ラ行変格活用・連用形 |
門 | ー |
を | 格助詞 |
吹き放ち | タ行四段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
四、五町 | ー |
が | 格助詞 |
ほか | ー |
に | 格助詞 |
置き、 | カ行四段活用・連用形 |
また | 接続詞 |
垣 | ー |
を | 格助詞 |
吹き払ひ | ハ行四段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
隣 | ー |
と | 格助詞 |
ひとつ | ー |
に | 書くお |
なせ | サ行四段活用・已然形 |
り。 | 存続の助動詞・終止形 |
いはむや、 | 副詞 |
家 | ー |
の | 格助詞 |
うち | ー |
の | 格助詞 |
資材、 | ー |
数 | ー |
を | 格助詞 |
尽し | サ行四段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
空 | ー |
に | 格助詞 |
あり。 | ラ行変格活用・終止形 |