2つの点から等距離にある点の軌跡
点A(2,0)とB(0,4)から等距離にある点Pの軌跡を求めてみましょう。
実は、点の軌跡を求めるには手順が決まっています。
その手順に従って解いていけば、必ず軌跡は求めることができます。
ステップ1
点Pの座標を(x、y)とする
言葉通りで、点Pの座標を(x、y)とします。
ステップ2
点A、B、Pがどのような関係にあるのか式をたてる。
次に、点A、B、Pがどのような関係にあるのかを考えます。
「点Pは点Aと点Bから等しい距離にある」ので、
AP=BP ー①
という式がたてられますね。
ステップ3
与えられた条件を①に当てはめる
点Aと点Bの座標は与えられています。そして点Pの座標は(x,y)としました。このことから
APとBPの長さを求めることができますね。
座標上の2点間の距離を求める公式より
AP²=(x−2)²+(y−0)²=(x−2)²+y²
BP²=(0−x)²+(4−y)²=x²+(4−y)²
①より
AP²=BP²もまた成り立つので、
(x−2)²+y²=x²+(4−y)²
ステップ4
作った式を整理したものが求める軌跡の方程式
(x−2)²+y²=x²+(4−y)²
x²−4x+4+y²=x²+16−8y+y²
4x−8y+12=0
x−2y+3=0 ー②
"x−2y+3=0"が答えです。
ステップ5
逆もまた正しいことを証明する
②上に任意の点をとって、その点がAとBから等距離にあることが証明できれば、②上の点はAとBから等距離にある点の軌跡であると断定できます。
②上の点を{t,(t+3)/2}とします。
※②にx=tを代入してyの値をだしています。
先ほどの計算より
・"AP²=(x−2)²+y²"
・"BP²=x²+(4−y)²"
なので、これらに{t,(t+3)/2}を代入します。
以上から"AP²=BP²"であることがわかりました。
AP>0かつBP>0なので、"AP²=BP²"ということは"AP=BP"でもありますね。
つまり、"x−2y+3=0"上の点Pは、AとBから等しい距離にあることがわかります。
このステップ5は、当たり前のことなので、省略して次のように書いても大丈夫です。ただし、問題文にきちんとステップ5のところも書きなさいとあれば、きちんと書くようにしましょう。
ステップ5
「逆に③上の任意の点P(x、y)は条件を満たす。」