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『推敲』書き下し文・わかりやすい現代語訳(口語訳)と文法解説

著者名: 走るメロス
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現代語訳(口語訳)

賈島(※1)挙に赴きて京に至り
賈島は、科挙の(試験を受ける)ために都・長安にやってきて、

(※2)驢に騎りて詩を(※3)賦し、
ロバに乗りながら詩を作っていると、





「僧は推す月下の門」の句を得たり。
「僧は推す月下の門」という句ができました。

推を改めて敲と作さんと(※4)欲す。
(しかしこの)「推す」を改めて「敲(たたく)」という文字にしたいと思いました。

手を引きて推敲の(※5)勢を作すも、未だ決せず。
(そこで)手動かして推すと敲くの仕草をしてみたもののまだ決まりません。

覚えず(※6)大尹韓愈に衝たる。
(そうしているうちに)思わず大尹(都の長官)の韓愈(の列)に突っ込んでしまいました。

乃ち(※7)具に言ふ。
(賈島は)そこで、(列に突っ込んでしまった理由を)詳しく説明しました。





愈曰はく、
韓愈が言うことには、

「敲字佳矣。」
「敲という文字が良い。」と。

遂に(※8)轡を並べて詩を論ずること之を久しくす。
そのまま(二人は)乗り物を並べ(進みながら)詩についてしばらく論じていました。

文法解説

■再読文字

「未〜」で「未だ〜ず」と読む。「まだ~ない」と訳す。

■置き字

「矣」は置き字。文末に置いて、その文を強調するために使われる。





単語

(※1)挙科挙。昔の中国の国家公務員試験のようなもの。
(※2)驢ロバ
(※3)詩賦詩を作る
(※4)欲す~しようとする、〜したいと思う
(※5)勢仕草
(※6)大尹都の長官の位
(※7)具にくわしく、こまごまと
(※8)轡を並べて馬(乗り物)の頭を並べて一緒に移動すること


備考

この故事から、推敲には「文章を書いた後、字句を良くするために何度も練り直すこと」という意味がつくようになりました。

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『推敲』テスト対策・テストで出題されそうな問題


著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。
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鎌田正、米山寅太郎 著 2011 『新漢語林 第二版』大修館書店
『教科書 精選国語総合』 東京書籍
『教科書 高等学校 標準 古典B 漢文編』 第一学習社
『教科書 高等学校 国語総合 古典編』 東京書籍
『教科書 国語総合』 桐原書店

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