江戸時代では、各藩が幕府を代表して近隣諸国との関係を作って行きました。
薩摩藩と琉球王国
薩摩藩はいまの鹿児島県、
琉球王国はいまの沖縄県にあたります。もともと沖縄は日本ではなく別の国だったのですが、薩摩藩が17世紀に琉球王国を支配下にいれました。
鎖国で諸外国との取引が禁止されている中、薩摩藩は琉球王国を拠点に海外との貿易を行い、大きな財産を築き上げたと言われています。琉球からは
幕府の将軍がかわるごとに慶賀使、
琉球の王がかわるごとに謝恩使と呼ばれる使者が派遣されました。
対馬藩と朝鮮
対馬藩はいまの長崎県にあたります。
豊臣秀吉の朝鮮出兵により、日本と朝鮮の関係は冷え切っていましたが、対馬藩の
宗氏の努力によって国交を回復することに成功しました。
江戸時代の貿易のシステムは、室町時代と同じ
朱印船貿易になります。
朝鮮からは、
幕府の将軍がかわるごとに通信使と呼ばれる使者が派遣されました。
松前藩と蝦夷地
松前藩はいまの青森~北海道、
蝦夷地はいまの北海道にあたります。
松前藩は、古くから蝦夷地に住む
アイヌ民族と交流を行っていました。はじめは対等だった2者の関係ですが、次第にアイヌの人々を締め付けるようになります。
その結果、
コシャマイン(1457年)や
シャクシャイン(1669)らの蜂起を受けるのですが、これを制圧したことで江戸幕府は北海道への影響力を強めるようになったのです。