混合物の分離方法
混合物から、その混合物を形成する純物質をとりだす方法を
分離と言います。
分離には6パターンの方法がありますので、それぞれみてみましょう。
ろ過
中学生のころに実験でやられた方も多いかと思います。
ろ過とは、液体(気体)に固体が混ざっている混合物を、細かい穴がたくさんあいた多孔質(ろ材)に通して、穴よりも大きな固体の粒子を液体(気体)から分離する方法です。
コーヒーを沸かすとき、空気洗浄機でフィルターを通して空気をキレイにする方法などに採用されています。
蒸留
海水から純粋な水を抽出するように、
物質の沸点の差を利用した分離方法です。
目的成分が常温で液体であるか、融点が高々100℃程度の固体の場合に用いられています。
山から汲んだ蒸留水なんてよく言ったりしますね。
昇華
通常であれば物質は、個体→液体→気体と変化をしますが、
液体の過程をとばして個体からすぐに気体へと変化させる方法です。
例えばドライアイスに熱を与えると、二酸化炭素になりますよね。このような現象を
昇華と呼びます。
抽出
茶葉から抽出する。
このような表現を聞いたことはありませんか?
抽出とはまさに、
緑茶や紅茶を作る方法のことです。
乾燥した茶葉に熱湯をそそぐと、茶葉から栄養分を抽出することができます。
これもれっきとした分離の一種です。
再結晶
再結晶とは、純度の低い混合物を溶媒に溶かし、溶媒を蒸発させたり冷やしたりして結晶の純度を高くするための方法です。
海水を蒸発させて塩をとる方法などがこれにあたります。
クロマトグラフィー
クロマトグラフィーとは、質の大きさ・吸着力・電荷・質量・疎水性などの
性質の違いを利用して、物質を成分ごとに分離する方法です。
例えば、アルコールに複数の色素の溶液を混ぜたものに紙を浸すとします。このときに、吸着力の弱い色素ほど、紙にそって早く移動します。これによって、色素を分離することができるのです。
まとめ
最後に、これらの分離方法が実生活でどのように使われているのかをみて終わりにしましょう。
分離法 | 実生活の中で何に使われているか |
ろ過 | コーヒーメーカー、空気洗浄機 |
蒸留 | 飲料水の蒸留器 |
昇華 | プリンターのインク |
抽出 | お茶を煎れるとき |
再結晶 | 海水から塩を作る |
クロマトグラフィー | 薬品や植物添加物の精製 |