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4_80 古代までの日本 / 先土器時代・縄文時代

食べ物、道具、生活スタイルからみる縄文時代

著者名: 早稲男
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はじめに

旧石器時代から縄文時代へと時代はかわっていきますが、縄文時代では、旧石器時代にはなかったことがたくさん起こりました。食べ物、使っていた道具、生活スタイルを例にみていきましょう。
【食べ物】

旧石器時代から縄文時代にうつろうとする時期に、大きな気候の変化があったと言われています。この気候の変化に伴い、日本列島の動植物が変化をし、それと同時に人々の食べ物も変化していきました。

旧石器時代でも縄文時代でもは狩りがさかんでした。しかし旧石器時代で狩りの対象であったナウマン象オオツノジカといった大型動物は姿を消し、新たにニホンシカイノシシといった中型の動物が狩りの対象となっていきました。

また、クリ・クルミ・トチ・どんぐりなどの木の実を採集し、保存して調理もするようにもなりました。それに加えて漁業もさかんになったとされています。これらの食糧事情は、全国各地に存在する「貝塚」と呼ばれる遺跡群から多くの情報を得ることができます。アメリカ人学者のモースが発見した「 大森貝塚(東京)」は特に有名です。
【道具】

縄文時代に代表される道具といえば、「縄文土器」です。
この土器があらわれたのも縄文時代と言われています。縄文土器が誕生した理由としては、気候の変動によって新たに出現してきた植物を、食べ物として調理、保管する必要がでてきたためです。
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旧石器時代で多く使用されていた狩りの道具は、「石核石器」と「剥片石器」でした。石核石器は石の塊を打ち砕いて作ったもの(石斧のイメージ)で、剥片石器は石核石器を作る際に出てきた破片を改良したもの(尖頭器のイメージ)です。基本的にトンカチのように叩くか、矢のように投げる、突くというのがこれらの道具の使い方でした。

また、「」もこの時代に登場します。これは旧石器時代に狩りの対象であった、ナウマン象やオオツノジカといった大型の動物が絶滅し、その代わりに出現してきたニホンシカやイノシシなどの素早い中型動物を狩るるために使用が始まったとされています。
【生活スタイル】

旧石器時代では、食べ物をもとめて各地を転々とする生活スタイルでした。縄文時代にはいると食べ物の変化や道具の発達に伴い、人々の生活スタイルは、ひとつの場所に長い期間住み続ける定住型のスタイルへと変化していきました。「 竪穴式住居」と呼ばれる家を構え、何世帯かで集落を組み始めたのもこの時代からです。

各集落にはリーダーがいたかもしれませんが、この時代には身分の格差は存在していなかったと考えられています。
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『日本史用語集』 山川出版
『新詳日本史図説』 浜島書店

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