東南アジア諸国の独立
20世紀に入ると、東南アジアでも、独立の機運が高まりました。
独立運動は、ベトナムはフランス、インドネシアはオランダ、フィリピンはアメリカからの独立を求め行われました。
ベトナムの独立
ベトナムは、の植民地でした。そのフランス支配下で、近代化や独立を求めるドンズー運動というものが起こっていましたが、フランスの弾圧をうけて思うように進みませんでした。
1930年に、
ホーチミンによってインドシナ共産党が結成されると、対フランス、対日本の抵抗勢力としてベトナム政治の中心となっていきます。
1941年5月、フランスが降伏し日本軍が進駐するようになると、インドシナ共産党を中心としたベトナム独立同盟(ベトミン)が誕生します。
ベトミンは日本軍に対抗し、太平洋戦争終戦後、ホーチミンの独立宣言をうけ、ベトナム民主共和国を成立させました。
ベトナム民主共和国成立後、フランスはベトナムを再び植民地にするために戦争を始めました。
このインドシナ戦争は激戦になったものの、最後はベトナム軍がフランス軍を破り、ジュネーブ会議で休戦協定を成立させました。
インドネシアの独立
インドネシアは古くからオランダの植民地でした。
1908年にブディ=ウトモという初期の民族運動をはじめに、1911年ジャワ島にサレカット=イスラム(イスラム同盟)という民族団体が作られました。この団体は次第にオランダに対し自治を要求するようになっていきます。
1928年には、インドネシアの独立を率いていた
スカルノによって、インドネシア国民党が結成されます。
スカルノは、その後オランダに徹底抗戦します。第二次世界大戦中は日本軍にも協力しながら、インドネシアをオランダ支配から開放していきました。
1945年、スカルノは日本の降伏とともにインドネシアの独立を宣言し、その後オランダと戦い、1949年、完全独立を果たしました。
フィリピンの独立
フィリピンは古くからスペインの植民地でした。
1896年から1902年にかけてフィリピン革命という独立運動が起こります。この革命は
アギナルドという指導者が指揮をとりましたが失敗し、その後米西戦争で勝利したアメリカが、スペインからフィリピンを獲得し、アメリカの植民地となりました。
アメリカは10年後のフィリピン独立を約束し、第二次世界大戦中はフクバラハップ(フク団)という抗日ゲリラ組織が活躍しました。
第二次世界大戦後の1946年、フィリピン共和国として独立し、反共産主義で親米路線の政治をするようになりました。