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古文単語「あらし/荒し」の意味・解説【形容詞ク活用】
著作名: 走るメロス
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あらし/荒し

このテキストでは、ク活用の形容詞「あらし/荒し」の意味、活用、解説とその使用例を記している。


「あらし」には
①荒し
粗し
の用法があるが、ここでは「①荒し」について扱う。

形容詞・ク活用

未然形あらくあらから
連用形あらくあらかり
終止形あらし
連体形あらきあらかる
已然形あらけれ
命令形あらかれ


意味1

(波や風が)
荒れている、強く激しい

[出典]:一月十八日 土佐日記
「十八日。なほ同じ所にあり。海荒ければ、船出さず。 」

[訳]:十八日。依然として同じところにいる。海が[red荒れているので、船を出さない。


意味2

(山道などが)
険しい

[出典]:浮舟 源氏物語
「いと荒し山越えになむはべれど...」

[訳]:(宇治までの道のりは)たいそう険しい山越えではございますが...




意味3

(性格や態度が)
乱暴だ、荒っぽい

[出典]にくきもの 枕草子
「遣戸を、荒くたてあくるも、いとあやし。」

[訳]:引き戸を、荒っぽく閉めたり開けたりするのも、とてもけしからんことだ。


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