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古文単語「わぶ/侘ぶ」の意味・解説【バ行上二段活用】 |
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著作名:
走るメロス
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このテキストでは、バ行上二段活用の動詞「わぶ/侘ぶ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
未然形 | わび |
連用形 | わび |
終止形 | わぶ |
連体形 | わぶる |
已然形 | わぶれ |
命令形 | わびよ |
気落ちする、気弱になる、頼りなく思う、心細く感じる。
[出典]:東下り 伊勢物語
「その河のほとりにむれゐて、思ひやればかぎりなく遠くも来にけるかなと、わびあへるに...」
[訳]:その川のほとりで群がり座って、(都へと)思いをはせると、果てしなく遠くまできたものだなあと、(皆で)一緒に気弱になっていると...
「その河のほとりにむれゐて、思ひやればかぎりなく遠くも来にけるかなと、わびあへるに...」
[訳]:その川のほとりで群がり座って、(都へと)思いをはせると、果てしなく遠くまできたものだなあと、(皆で)一緒に気弱になっていると...
困る、困惑する、やりきれないと思う。
(恋などで)
つらいと思う、思い悩む、切なく悩む。
[出典]:古今和歌集
「わびぬればしひて忘れむと思へども夢といふものぞ人頼めなる」
[訳]:つらいと思うので無理にでも忘れようと思うのですが(あの人が夢に出てくるので)、夢というものは人に期待させるものですよ
「わびぬればしひて忘れむと思へども夢といふものぞ人頼めなる」
[訳]:つらいと思うので無理にでも忘れようと思うのですが(あの人が夢に出てくるので)、夢というものは人に期待させるものですよ
落ちぶれる、みじめな暮らしになる。
[出典]:古今和歌集
「時を失ひ、世にわび、親しかりしも疎くなり...」
[訳]:時代の流れに合わずに勢力をなくし、世に落ちぶれて、親しかった人とも疎遠になり...
「時を失ひ、世にわび、親しかりしも疎くなり...」
[訳]:時代の流れに合わずに勢力をなくし、世に落ちぶれて、親しかった人とも疎遠になり...
困って頼み込む、許しを求める、嘆願する。
[出典]:宇治拾遺物語
「『ただ許し給はらむ』とわびければ...」
[訳]:「ともかくお許し頂きたい」と許しを求めたので...
「『ただ許し給はらむ』とわびければ...」
[訳]:「ともかくお許し頂きたい」と許しを求めたので...
世俗から離れて静かに暮らす、閑寂な生活をする。
※この用法は中世以降の用法。
[出典]:松風
「ことさらこの須磨の浦に心あらん人は、わざともわびてこそ住むべけれ。」
[訳]:とりわけこの須磨の浦で趣を理解するような人は、わざわざでも閑寂な生活をして住むはずである。
「ことさらこの須磨の浦に心あらん人は、わざともわびてこそ住むべけれ。」
[訳]:とりわけこの須磨の浦で趣を理解するような人は、わざわざでも閑寂な生活をして住むはずである。
〜しかねる、〜し続けにくいと感じる、〜に耐える気力がなくなる。
[出典]:伊勢物語
「京にありわびて東に行きけるに...」
[訳]:都では生活をし続けにくいと感じ東国に行ったのですが...
「京にありわびて東に行きけるに...」
[訳]:都では生活をし続けにくいと感じ東国に行ったのですが...
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