|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
平家物語『忠度の都落ち(薩摩守忠度は、いづくよりや帰られたりけん〜)』の品詞分解 |
著作名:
走るメロス
180,781 views |
テストに役立つ!平家物語『忠度の都落ち』の品詞分解
このテキストでは、平家物語の一節『忠度の都落ち(薩摩守忠度は、いづくよりや帰られたりけん〜)』の品詞分解を記しています。
現代語訳
平家物語『忠度の都落ち(薩摩守忠度は、いづくよりや帰られたりけん〜)』の品詞分解
平家物語とは
「祇園精舎の鐘の声〜」で始まる一節で広く知られている平家物語は、鎌倉時代に成立したとされる軍記物語です。平家の盛者必衰、武士の台頭などが描かれています。
品詞分解
※名詞は省略しています。
■薩摩守忠度は、いづくよりや帰られたりけん、侍五騎、童一人、わが身ともに七騎取つて返し、五条の三位俊成卿の宿所におはして見給へば、門戸を閉ぢて開かず。
薩摩守忠度 | ー |
は、 | 係助詞 |
いづく | 代名詞 |
より | 格助詞 |
や | 係助詞 |
帰ら | ラ行四段活用・未然形 |
れ | 尊敬の助動詞・連用形 |
たり | 完了の助動詞・連用形 |
けん、 | 過去推量の助動詞・連体形 |
侍五騎、 | ー |
童一人、 | ー |
わ | 代名詞 |
が | 格助詞 |
身 | ー |
とも | ー |
に | 格助詞 |
七騎 | ー |
取つ | タ行四段活用・連用形の促音便 |
て | 接続助詞 |
返し、 | サ行四段活用・連用形 |
五条の三位俊成卿 | ー |
の | 格助詞 |
宿所 | ー |
に | 格助詞 |
おはし | サ行変格活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
見 | マ行上一段活用・連用形 |
給へ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
門戸 | ー |
を | 格助詞 |
閉ぢ | ダ行上二段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
開か | カ行四段活用・未然形 |
ず。 | 打消の助動詞・終止形 |
■「忠度。」と名のり給へば、「落人帰り来たり。」とて、その内騒ぎ合へり。
「忠度。」 | ー |
と | 格助詞 |
名のり | ラ行四段活用・連用形 |
給へ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
「落人 | ー |
帰り来 | カ行変格活用・連用形 |
たり。」 | 完了の助動詞・終止形 |
と | 格助詞 |
て、 | 接続助詞 |
そ | 代名詞 |
の | 格助詞 |
内 | ー |
騒ぎ合へ | ハ行四段活用・已然形 |
り。 | 存続の助動詞・終止形 |
■薩摩守、馬より下り、みづから高らかにのたまひけるは、「別の子細候はず。三位殿に申すべきことあつて、忠度が帰り参つて候ふ。門を開かれずとも、このきはまで立ち寄らせ給へ。」とのたまへば、
薩摩守、 | ー |
馬 | ー |
より | 格助詞 |
下り、 | ラ行上二段活用・連用形 |
みづから | 副詞 |
高らかに | 形容動詞・ナリ活用・連用形 |
のたまひ | ハ行四段活用・連用形 |
ける | 過去の助動詞・連体形 |
は、 | 係助詞 |
「別 | 名詞、またはナリ活用の形容動詞「べちなり」の語幹 |
の | 格助詞 |
子細 | ー |
候は | ハ行四段活用・未然形 |
ず。 | 打消の助動詞・終止形 |
三位殿 | ー |
に | 格助詞 |
申す | サ行四段活用・終止形 |
べき | 意志の助動詞・連体形 |
こと | ー |
あつ | ラ行変格活用・連用形の促音便 |
て、 | 接続助詞 |
忠度 | ー |
が | 格助詞 |
帰り参つ | ラ行四段活用・連用形の促音便 |
て | 接続助詞 |
候ふ。 | 丁寧の補助動詞・ハ行四段活用・終止形 |
門 | ー |
を | 格助詞 |
開か | カ行四段活用・未然形 |
れ | 尊敬の助動詞・未然形 |
ず | 打消の助動詞・終止形 |
とも、 | 接続助詞 |
こ | 代名詞 |
の | 格助詞 |
きは | ー |
まで | 副助詞 |
立ち寄ら | ラ行四段活用・未然形 |
せ | 尊敬の助動詞・連用形 |
給へ。」 | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・命令形 |
と | 格助詞 |
のたまへ | ハ行四段活用・已然形 |
ば、 | 接続助詞 |
■俊成卿、「さることあるらん。その人ならば苦しかるまじ。入れ申せ。」とて、門を開けて対面あり。ことの体、何となうあはれなり。
俊成卿、 | ー |
「さる | 連体詞 |
こと | ー |
ある | ラ行変格活用・連用形 |
らん。 | 現在推量の助動詞・終止形 |
そ | 代名詞 |
の | 格助詞 |
人 | ー |
なら | 断定の助動詞・未然形 |
ば | 接続助詞 |
苦しかる | 形容詞・シク活用・連体形 |
まじ。 | 打消推量の助動詞・終止形 |
入れ | ラ行下二段活用・連用形 |
申せ。」 | 謙譲の補助動詞・サ行四段活用・命令形 |
と | 格助詞 |
て、 | 接続助詞 |
門 | ー |
を | 格助詞 |
開け | カ行下二段活用・連用形 |
て | 接続助詞 |
対面 | ー |
あり。 | ラ行変格活用・終止形 |
こと | ー |
の | 格助詞 |
体、 | ー |
何となう | 連語:代名詞「なに」、格助詞「と」、そして形容詞「なし」が一語になった「何となし」のウ音便 |
あはれなり。 | 形容動詞・ナリ活用・終止形 |
1ページ
|
前ページ
|
1/3 |
次ページ |
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
平家物語『忠度の都落ち(三位これを開けて見て〜)』の品詞分解
>
『奥の細道 平泉』の品詞分解(助動詞・動詞の活用・原文など)
>
徒然草『久しく隔たりて会ひたる人の』の品詞分解
>
枕草子『すさまじきもの』(験者の、物の怪調ずとて〜)の品詞分解
>
源氏物語『桐壷・光源氏の誕生(前の世にも御契りや〜)』の品詞分解(文法・助動詞など)
>
蜻蛉日記『町の小路の女・うつろひたる菊』(さて、九月ばかりになりて〜)の品詞分解
>