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平家物語『忠度の都落ち(三位これを開けて見て〜)』の品詞分解
著作名: 走るメロス
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平家物語『忠度の都落ち』

このテキストでは、平家物語の一節『忠度の都落ち(三位これを開けて見て〜)』の品詞分解を記しています。



※現代語訳:平家物語『忠度の都落ち(三位これを開けて見て〜)』の現代語訳

※前回のテキスト:平家物語『忠度の都落ち(薩摩守忠度は、いづくよりや帰られたりけん〜)』の品詞分解

※「祇園精舎の鐘の声〜」で始まる一節で広く知られている平家物語は、鎌倉時代に成立したとされる軍記物語です。平家の盛者必衰、武士の台頭などが描かれています。

品詞分解

※名詞は省略しています。


三位これを開けて見て、「かかる忘れ形見を賜はりおき候ひぬる上は、ゆめゆめ疎略を存ずまじう候ふ。御疑ひあるべからず。

三位
これ代名詞
格助詞
開けカ行下二段活用・連用形
接続助詞
マ行上一段活用・連用形
て、接続助詞
「かかる連体詞
忘れ形見
格助詞
賜はりおきカ行四段活用・連用形
候ひ丁寧の補助動詞・ハ行四段活用・連用形
ぬる完了の助動詞・連体形
うへ
は、係助詞
ゆめゆめ副詞
疎略
格助詞
存ずサ行変格活用・終止形
まじう打消意志の助動詞・連用形のウ音便
候ふ。丁寧の補助動詞・ハ行四段活用・終止形
御疑ひ
あるラ行変格活用・連体形
べから適当の助動詞・未然形
ず。打消の助動詞・終止形



さてもただ今の御渡りこそ、情けもすぐれて深う、あはれもことに思ひ知られて、感涙おさへがたう候へ。」とのたまへば、薩摩守喜んで、

さても接続詞
ただ今副詞
格助詞
御渡り
こそ、係助詞
情け
係助詞
すぐれラ行下二段活用・連用形
接続詞
深う、形容詞・ク活用・連用形のウ音便
あはれ
係助詞
ことに副詞
思ひ知らラ行四段活用・未然形
自発の助動詞・連用形
て、接続助詞
感涙
おさへがたう形容詞・ク活用・連用形のウ音便
候へ。」丁寧の補助動詞・ハ行四段活用・已然形
格助詞
のたまへハ行四段活用・已然形
ば、接続助詞
薩摩守
喜んバ行四段活用・連用形の撥音便
で、接続助詞



「今は西海の波の底に沈まば沈め、山野にかばねをさらさばさらせ。浮き世に思ひおくこと候はず。さらばいとま申して。」とて、馬にうち乗り甲の緒を締め、西をさいてぞ歩ませ給ふ。

「今
係助詞
西海
格助詞
格助詞
格助詞
沈まマ行四段活用・未然形
接続助詞
沈め、マ行四段活用・命令形
山野
格助詞
かばね
格助詞
さらさサ行四段活用・未然形
接続助詞
さらせ。サ行四段活用・命令形
浮き世
格助詞
思ひおくカ行四段活用・連体形
こと
候はハ行四段活用・未然形
ず。打消の助動詞・終止形
さらば接続詞
いとま
申しサ行四段活用・連用形
て。」接続助詞
格助詞
て、接続助詞
格助詞
うち乗りラ行四段活用・連用形
格助詞
格助詞
締め、マ行下二段活用・連用形
西
格助詞
さいカ行四段活用「さく」の連用形「さし」のイ音便
接続助詞
係助詞
歩まマ行四段活用・未然形
使役の助動詞・連用形
給ふ。尊敬の補助動詞・ハ行四段活用・連体形


【「さく」の意味は?】




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