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蜻蛉日記原文全集「かくて絶えたるほど」 |
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著作名:
古典愛好家
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蜻蛉日記
かくて絶えたるほど
かくて絶えたるほど、わが家は内裏(うち)よりまゐりまかづる道にしもあれば、夜中あか月とうちしはぶきてうちわたるも、聞かじと思へども、うちとけたる寝(い)もねられず、夜ながうして眠ることなければ、さななりと見聞く心地はなににかはにたる。今はいかで見聞かずだにありにしがなとおもふに、昔すきごとせし人も、
「今はおはせずとか」
など、人につきて聞こえごつをきくをものしうのみおぼゆれば、日ぐれはかなしうのみおぼゆ。
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