|
|
|
更新日時:
|
|
![]() |
点と直線の距離を求める公式とその証明 |
著作名:
ふぇるまー
304,317 views |
点と直線の距離を求める公式
まず「点と直線の距離」ときいて、何を思い浮かべますか?
図のような点Pと直線lの距離を求める方法についてみていきましょう。
図のように、直線l:"ax+by+c=0"上にない点P(x₁,y₁)をとります。点Pから直線lに垂線をおろし、その交点をQ(x₂,y₂)とします。点Pと直線lの距離とは、基本的にこのPQの距離のことを指すので覚えておきましょう。
これには公式があるので、まずはそれを紹介します。
点P(x₁,y₁)と直線l:"ax+by+c=0"の距離をdとしたとき
ではこの公式を証明しましょう。
公式の証明
■PQとlは垂直に交わる
PQと直線lは垂直に交わることから、2つの直線が垂直に交わるための条件より、2直線の傾きの積が"−1"であることに注目をします。
■PQの傾き
PQの傾きは、傾きを求める公式より
■lの傾き
lの傾きは"ax+by+c=0"を変形して求めます。
■垂直に交わる直線の傾きの積は−1
2つの直線が垂直に交わるための条件より、
これを変形すると
計算をしやすくするために
とおきます。すると
x₂−x₁=am ー①
y₂−y₁=bm ー②
と表すことができますね。
■Qは直線l上の点
次に、点Q(x₂,y₂)は直線l:"ax+by+c=0"上の点であることから
"ax₂+by₂+c=0" ー③
が成り立ちます。
先ほどの①と②を変形させると
"x₂=am+x₁"
"y₂=bm+y₁"
となるので、これらを③に代入すると
a(am+x₁)+b(bm+y₁)+c=0
a²m+ax₁+b²m+by₁+c=0
m(a²+b²)+ax₁+by₁+c=0
m(a²+b²)=−(ax₁+by₁+c)
■PHの長さを求める
次にPHの長さを求めていきます。PHの長さをdとしたとき、2点間の距離を求める公式より
両辺を2乗して
さらに先ほど求めた①と②より
x₂−x₁=am ー①
y₂−y₁=bm ー②
なので、これを代入して
さらに⑤に④を代入します。
右辺を展開すると
次に両辺の平方根を取ります
さらに、d>0より
公式を求めることができました。
最後の絶対値のところがわからない人は、絶対値の性質を見直してみましょう。
"|x|²=x² "の性質を用いて計算をすすめています。
このテキストを評価してください。
役に立った
|
う~ん・・・
|
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。 |
|
座標上で点と直線の距離を求める練習問題
>
任意定数をもつ直線について考える
>
直線に関して対称な点の座標を求める問題
>
座標上における2点間の距離
>
点と直線の距離(原点から直線の場合)
>
座標上で点と直線の距離を求める練習問題
>
最近見たテキスト
点と直線の距離を求める公式とその証明
10分前以内
|
>
|
デイリーランキング
注目テキスト
数学II
- 式と証明
- 多項式の乗法と除法
- 分数式
- 恒等式/等式の証明
- 不等式の証明
- 二項定理
- 高次方程式
- 複素数
- 2次方程式(判別式/係数の関係/数の大小)
- 剰余の定理と因数定理
- 高次方程式
- 点と直線
- 点の距離
- 内分点/外分点
- 座標上の多角形
- 直線の方程式
- 垂直/平行な2直線
- 2直線の交点
- 点と直線の距離
- 円
- 円の方程式
- 円と直線の関係
- 円:軌跡の方程式
- 不等式の表す領域
- 指数関数と対数関数
- 指数と指数関数
- 対数と対数関数
- 三角関数
- 三角関数
- 加法定理/倍角の公式
- 微分
- 平均変化率・極限値
- 微分係数と導関数
- 微分:接線
- 微分:関数の増大と極大・極小
- 微分:最大値・最小値
- 微分:関数のグラフと方程式・不等式
- 積分
- 不定積分
- 定積分
- 積分:面積
- その他
- その他