manapedia
紀貫之『袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ』 現代語訳と品詞分解
著作名: 走るメロス
102,339 views
はじめに

このテキストでは、古今和歌集に収録されている歌「袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ」の現代語訳・口語訳と解説、そしてその品詞分解をしています。

原文

ひち(※1)むすびし水のこほれるを(※2)春立つけふの風や(※3)とくらむ

ひらがなでの読み方

そでひちてむすびしみづのこほれるをはるたつけふのかぜやとくらむ

現代語訳

(夏の日に)袖がぬれて(手に)すくった川の水が、(冬の間は)凍っていたのを、立春の今日の風が吹き溶かしているのだろうか。

解説・鑑賞のしかた

「袖ひつ」は夏の情景を表し、「こほれる」は冬の情景を、そして「春立つ」は春の情景を表している。歌の中にいくつもの季節を感じさせる単語を入れて、読み手にイメージさせているところが、この歌の最大の味わいどころです。

単語

(※1)むすびバ行四段活用「むすぶ」の連用形。ここで「は両手ですくう」と訳す
(※2)春立つ日春になる、立春を迎える
(※3)とくカ行四段活用「とく」の終止形。「溶かす」の意味


品詞分解

※名詞は省略してあります。

ひちタ行四段活用「ひつ」の連用形
接続助詞
むすびバ行四段活用「むすぶ」の連用形
過去の助動詞「き」の連体形
格助詞
こほれラ行四段活用「こほる」の已然形
存続の助動詞「り」の連体形
格助詞
立つタ行四段活用「たつ」の連体形
けふ
格助詞
係助詞(係り結び)
とくカ行四段活用「とく」の終止形
らむ現在推量の助動詞「らむ」の連体形


このテキストを評価してください。
役に立った
う~ん・・・
※テキストの内容に関しては、ご自身の責任のもとご判断頂きますようお願い致します。