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杜甫『絶句』 書き下し文・現代語訳と解説
著作名: 走るメロス
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杜甫『絶句』の原文・現代語訳と文法を徹底解説!

ここでは、中国の詩人、杜甫が詠んだ漢詩「絶句」の原文(白文)、書き下し文、わかりやすい現代語訳・口語訳、文法解説(五言絶句・押韻・対句の有無など)を記しています。





この絶句は、杜甫が戦争を逃れて成都にいたときに詠まれたものです。戦は終わったものの、戦後処理の影響から故郷には帰ることができずに、成都にとどまらざるをえない杜甫の心境が描かれていますので、その点を味わいながら読んでいきましょう。


白文(原文)

※左から右に読んでください。

江 碧 鳥 愈 白
山 青 花 欲 然
今 春 看 又 過
何 日 是 帰 年


書き下し文

江 碧 鳥 愈 白
江は碧にして鳥は愈よ(いよいよ)白く

山 青 花 欲 然
山は青くして花は燃えんと欲す



今 春 看 又 過
今春看す又過ぐ

何 日 是 帰 年
何れ(いづれ)の日か、是れ帰年ならん


現代語訳

江は碧にして鳥は愈よ(いよいよ)白く
長江の水は深いみどり色に澄み、その色を背景に鳥たちはよりいっそう白く見えます。

山は青くして花は燃えんと欲す
山は青々と生い茂り、花は燃えるようにあざやかな赤色をしています。



今春看す又過ぐ
今年の春もあっというまに過ぎ去ろうとしています。

何れ(いづれ)の日か、是れ帰年ならん
いつになったら故郷に帰ることができるのでしょうか。


文法解説

形式:五言絶句

4つの句からなる詩を絶句(ぜっく)といい、8つの句からなる詩を律詩(りっし)といいます。この漢詩では「江碧鳥愈白」を1句と考えます。この絶句は4つの句からなるので絶句です。

また、絶句のうち1つの句が5文字からなるものを五言絶句(ごごんぜっく)といい、1つの句が7字からなるもの七言絶句(しちごんぜっく)といいます。

以上から、絶句は「五言絶句」となります。





押韻:燃・年

押韻(おういん)とは、漢詩を読んだ時に一定のリズムが出るように、同じ響きの言葉を句の最後に置くことです。例えばこの絶句では、

燃(Nen)、年(Nen)

が該当します。カッコの中は日本語の音読みです。だいたいが日本語の音読みで判別することができますが、本来は、作者が生きた時代の発音で韻を踏んでいるかどうかを確認します。よって、日本語の音読みだけでは判別ができない押韻も存在します。

押韻にはルールがあります。五言絶句では、原則として第2句末と第4句末に同じ響きの言葉が置かれます。





対句(ついく)

対句とは、句を強調するために、形や語感が似たペアの句を作る技法です。ペアとなる句は、文法構造や用いている文字が呼応しているなどの特徴があります。絶句は、「第1句と第2句」が対句となっています。

第1句と第2句

江 碧 鳥 愈 白
山 青 花 欲 然


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『絶句』テストで出題されそうな問題



著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。

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